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1986 年度 実績報告書

腫瘍及び嚢胞の増大に伴う骨吸収に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570949
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

岩城 博  医科歯科大, 歯学部, 助手 (70107308)

研究分担者 久保木 芳徳  北海道大学, 歯学部, 教授 (00014001)
塩田 重利  東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (70041267)
キーワード成牛骨 / 骨細胞増殖因子 / 骨芽細胞 / MC3T3-E1細胞 / 鶏胚骨細胞 / ヒト扁平上皮癌由来HSC-3細胞
研究概要

1.骨細胞増殖因子の精製……成牛骨から精製した骨細胞増殖因子は、分子量が12500から25000の範囲に存在し、酸や熱処理および変性剤処理に安定な因子であるという結果が得られた。また、生化学的、生物学的性質の異なる複数の骨細胞増殖因子の存在が示唆された。完全精製には至っていないが、従来報告されている細胞成長因子とは、異なる点があり、新しい因子である可能性も考えられ、今後精製を進めて確認する予定である。
2.骨細胞増殖因子の性質……本因子を、鶏胚の骨膜および皮膚由来の初代培養細胞・骨芽細胞様細胞株であるMC3T3-E1細胞・線維芽細胞様細胞株であるBalb/C-3T3細胞等に対する増殖効果を検討した。その結果、鶏胚の骨膜の細胞には、骨細胞と同様に高い増殖促進作用が認められたが、皮膚の細胞に対しては、比較的低い増殖効果であった。また、MC3T3-E1細胞に対しては、強い増殖抑制作用を示した。一方、Balb/c-3T3細胞には、ほとんど効果が認められず、本研究の因子は、比較的骨の細胞に対して特異性が高いと考えられた。
3.腫瘍細胞との関連……本因子を、ヒト扁平上皮癌由来のHSC-3細胞に添加しても、増殖効果はほとんど認められなかったため、現在、腫瘍の産生物の骨芽細胞への影響を検討中である。予備実験において、HSC-3細胞が骨芽細胞(MC3T3-E1細胞)に対し、増殖を促進する因子を分泌しているという結果が得られている。
今後、骨細胞増殖因子の精製を進めてその性質を明らかにするとともに、種々の骨吸収促進因子の受容体を持つと考えられている骨芽細胞に対する、腫瘍細胞の産生物の作用を検討し、腫瘍と骨芽細胞と骨細胞増殖因子との関連を検索していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鬼澤浩司郎: 日本骨代謝学会雑誌. 4(抄録号). 52 (1986)

  • [文献書誌] 鬼澤浩司郎: 口腔病学会雑誌.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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