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1986 年度 実績報告書

バクテロイデス・ジンジバリス由来のSH依存性コラゲナーゼに対する血清成分の影響

研究課題

研究課題/領域番号 61570974
研究機関徳島大学

研究代表者

遠藤 順子  徳島大, 歯学部, 助手 (20176796)

研究分担者 日野出 大輔  徳島大学, 歯学部附属病院, 助手 (70189801)
佐藤 誠  徳島大学, 歯学部, 助教授 (10126229)
キーワードバクテロイデス・ジンジバリス / SH依存性コラゲナーゼ / 血清成分
研究概要

歯周病の病原菌と考えられるBacteroides gingivalisが、培養上清中にSH依存性コラゲナーゼ等の酵素を分泌することを以前に報告し、本酵素がB.gingivalisの有力な病原因子の一つであることを示唆した。ヒト血清中には、種々のプロテアーゼインヒビターとともに【α_2】-Macroglobulin(【α_2】-MG)が存在し強いコラゲナーゼ阻害剤として知られ、組織や細胞の直接の破壊に対し防御反応を示すのではないかと考えられている。今回、Bacteroides gingivalisの産生するコラゲナーゼに血清成分がどのような影響を及ぼすか検討した。
B.gingivalisのコラゲナーゼは培養上清のアセトン分画・ゲル濾過・イオン交換によって抽出・部分精製した。比活性は、培養上清に比べ115倍に上昇したものを用いた。血清成分は、Human γ-globulin(H-γG),Rabbit-γG(R-γG),H-【α_2】MG,R-Albumin(R-A),anti Bacteroides gingivalis 381 R-γG(anti 381 R-γG)を用いた。anti 381 R-γGは通法により家兎をB.gingivalisの全菌により免疫し、DEAE-Cellulose column Chromatographyにより得たIgG画分を用いた。コラゲナーゼに対するそれぞれの血清成分のI【C_(50)】(μg/ml)は、H-γG(60μg/ml),R-γG(120μg/ml),H-【α_2】MG(45μg/ml),R-A(25μg/ml以下)、anti 381 R-γG(85μg/ml)であった。したがって、コラゲナーゼ活性はグロブリン分画だけでなく、アルブミン分画でも同様に阻害されることが明らかになった。このことは、歯肉溝浸出液中の血清タンパクが、歯周ポケット中での本酵素を阻害する役割を果たしている可能性も考えられるが、また同時にB.gingivalisには種々の血成成分を分解させるプロテアーゼを産生することから、歯周ポケット内では血成成分との複雑な相互作用が考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 佐藤誠,大塚誠,遠藤順子,中村亮: 口腔衛生学会雑誌. 35. 184-185 (1985)

  • [文献書誌] Y.Tomobe;M.Ostuka;R.Maehara;J.Endo;J.Shimada;M.Sato;R.Nakamura: Journal of Periodontal Research.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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