研究課題/領域番号 |
61570986
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
若松 武 北海道大学, 薬学部, 助教授 (40001044)
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研究分担者 |
吉田 清史 北海道大学, 薬学部, 助手 (60109478)
森 美和子 北海道大学, 薬学部, 助手 (80001981)
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キーワード | 抗腫瘍活性セスキテルペン / エリオラニン / エリオランジン / αメチレンδラクトン |
研究概要 |
エリオラニン(1)及びエリオランジン(2)の化学構造上の特徴は、シクロヘキサン環状に連続した3つの不斉中心を有し又側鎖アリル位上にもうひとつのメチル基の不斉中心を有する。更にエリオラニンの抗腫瘍活性発現に必須と思われる2個のαβ不飽和カルボニル基を有することが挙げられる。申請者はこれら化合物中に存在する不斉炭素原子の立体化学を正しく制御した合成を目的として安価に入手可能な酸無水物(3)を出発原料に用いて合成経路(A)及び(B)を検討した。A法ではエリオラニンに存在する5-6員環シス配位をシクロプロパン環形成反応により立体制御することを試みた。分子内カルベン反応は容易に進行したが化合物(4)の収率が30%程度であった。そこで別途B法を検討し、シクロヘキセン環の二重結合へのジクロロケテンによるシクロブタノン環の位置選択の制御には問題を残したものの現在本ルートによるエリオラニンの全合成を実施している。
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