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1986 年度 実績報告書

ファイW-14DNAに含まれる異常塩基を持つオリゴヌクレオチドの合成と性質

研究課題

研究課題/領域番号 61570988
研究機関北海道大学

研究代表者

池田 一芳  北海道大学, 国立大学(その他), 助教授 (20001042)

キーワードDNA / オリゴヌクレオチド / 異常塩基 / 融解温度 / ヌクレアーゼ / 制限酵素
研究概要

ファイW-14DNAの異常塩基、Putrescinomethyluracil(【I】)を含むオリゴヌクレオチド、9種および化合物(【II】〜【V】)を含むオリゴヌクレオチド、6種を合成した。またこれらのオリゴヌクレオチドと比較するため、これらの塩基の代りにチミンを含むオリゴヌクレオチドも併せて各種合成した。化合物(【V】)を塩基とする2′-デオキシヌクレオシドは5-ヨードチミジンから今回新規に合成した。
これらのオリゴヌクレオチドのうち2級アミノ基を塩基に持つオリゴマーはDNase【I】、蛇毒ホスホジエステラーゼでは水解されないが、ヌクレアーゼ【S_1】では、これらの塩基を持つヌクレオチドの3′側で切断され、5′は切断されない。しかし、2級アミノ基を持たない化合物(【V】)を含むオリゴマーはDNase【I】、ホスホジエステラーゼで切断されるが、制限酵素では切断されなかった。又、これらのオリゴマーはアルカリ溶液で安定であった。
これらの合成オリゴマーの二本鎖は全てB型配座をとっており、融解温度(Tm)の測定結果から2級アミノ基はTmを下げ、未端アミノ基は上昇させる傾向にあるが、2級アミノ基がなければ末端アミノ基はTm上昇の効果はない。2級アミノ基と末端アミノ基はTmに関して互に反対の性質があるにもかかわらず、両アミノ基の存在がファイW-14DNAの性質を特徴づけるものと推測される。塩基(【I】)を含むオリゴマーのTmの比較から、この塩基の5′側にGC塩基対を持っオリゴマーのTmは他のオリゴマーに比較して高く、末端アミノ基とG又はCとの相互作用も考えらる。この点については塩基(【I】)を含むオリゴマーを多量に合成し、NMR,X線解析により精査する必要がある。
注.(【I】)R=NH【(CH_2)_4】【NH_2】,(【II】)R=NH【CH_3】,(【III】)R=NHBu,(【IV】)R=O【CH_3】,(【V】)R=【(CH_2)_5】【NH_2】.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tadayuki Takeda: Chem.Pharm.Bull.

  • [文献書誌] Kazuyoshi Ikeda: Chem.Pharm.Bull.

  • [文献書誌] Kazuyoshi Ikeda: Chem.Pharm.Bull.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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