• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1987 年度 実績報告書

プロパルギル・エーテルのクライセーン転位を用いた抗腫瘍性ケレリスリン方塩基の合成

研究課題

研究課題/領域番号 61570992
研究機関千葉大学

研究代表者

石井 永  千葉大学, 薬学部, 助教授 (70009166)

研究分担者 石川 勉  千葉大学, 薬学部, 助手 (20114233)
キーワード合成 / 抗腫瘍性塩基 / ケレリスリン / プロパルギルエーテル / クライゼン転位
研究概要

1 CsF存在下での第一級プロパルギルエーテル体のクライゼン転位反応の詳細の検討:前年度において第一級プロパルギルエーテル体は, CsF存在下グライゼン転位を行なえば, 予測に反して6員環ではなく, 5員環に閉環することを見出したが, 本年度は本反応をさらに詳細に検討した. まず, 添加するCsFの量を変化させ反応を行なった. その結果, 0.01モル等量でも約60%の収率で5員環閉環体が得られてくることが判明し, 5員環形成にはCsFは触媒量で良いことが明らかとなった. 次に, 本反応がCsF以外のフッ化物(KF, CaF_2, BaF_2)あるいはCsClでも進行するのかどうか調べた. いずれの場合も熱のみの場合と同様, 5員環ではなく, 6員環閉環体のみを与え, 5員環形成にはCsFが必須であることを明らかにした.
2 5員環形成反応の応用:ケレリスリンを始め4連続置換ベンゼン核を有す天然物の合成に, 重要な鍵化合物としての役割を果たす4の前駆体と考えられる2の合成に この CsF存在下でのクライゼン転位を応用した. 1は2を22%の低収率でしか与えなかったが, アセタール体(3)にすれば, 2の収率は75%に向上し, 本反応が置換基効果を受けるものの, 合成反応に十分利用出来得ることが明らかとなった. なお, 他の数種のエーテル体についても, 反応がスムースに進行することを認めた.
これらの成果の一部については, 日本薬学会第108年会(広島, 1988年)に発表予定である.

URL: 

公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi