研究概要 |
61度実施予定であった3つの研究項目中、「(1)和産澤瀉の成分分離ならびにその成分の構造研究」および「(3)中国産澤瀉の成分分離ならびにその成分の構造研究」の2項目については順調に進行した。その結果、現在までに和産澤瀉からは19種、中国(四川省)産澤瀉からは17種、この中重複したものをのぞき計22種の成分を単離した。さらに、得られた成分中20種については次のように同定あるいはその構造を推定した:phytosterol混合物(β-sito-sterol,campesterol,stigmasterol),alismol,alismoxide,alisol A,alisol B,alisol A monoacetate,alisol B monoacetate,alisol C monoacetate[以上9種は既知成分と同定]、alisol C,11-deoxy-alisol C monoacetate,11-deoxy-alisol C monoacetate,11-deoxy-alisol B,13,17-epoxy-alisol B monoacetate,16-hydroxy-alisol B monoacetate,25-0-methyl-alisol A,25-anhydro-alisol A,13,17-epoxy-alisol A,16-oxoalisol A,16,13-oxido-alisol B[以上11種は推定あるいは決定].残る2種の構造については目下検討中である。 「(2)和産澤瀉の基原植物(サジオモダカ根茎)の成分研究」については、昨年依頼した原料のサジオモダカ根茎が収穫時期(12月)まで入手できなかったので、本研究費申請段階で上記実験計画上では62年度分として繰り越すことにした。なお、1月に原料が入手できたので、さっそく抽出を開始した。
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