• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

プロリン特異性エンドペプチダーゼ・インヒビターが示す抗健忘機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 61571054
研究機関長崎大学

研究代表者

芳本 忠  長崎大, 薬学部, 助教授 (60088870)

キーワードプロリン特異性エンドペプチダーゼ / 健忘症 / 痴呆症 / 治療薬 / インヒビター / アルデヒド誘導体
研究概要

1.プロリン特異性エンドペプチダーゼの精製とアミノ酸配列決定・ウシ脳より酵素を均一に精製し、N末端より20のアミノ酸配列を明らかにした。この配列はこれまで報告のあるペプチダーゼ,プロテアーゼとは全く異なる配列であった。
2.インヒビター誘導体の開発と酵素阻害活性:アルデヒド誘導体インヒビターとしてZ-prolinal,Suc-Pyr-prolinal,Suc-Pro-prolinal Z-Pro-prolinalを合成した。それらについて、ウシ脳から精製したプロリン特異性エンドペプチダーゼに対する阻害活性について調べた結果、Z-Pro-prolinal,Suc-Pro-prolinal,Suc-Pyr-prolinal,Z-Prolinalの順となった。
3.インヒビター投与による脳内酵素活性の変動:Z-Pro-prolinalとZ-Gly-Pro-【CH_2】clの両インヒビターについてマウス腹腔内に投与(3mg/マウス)後、脳内での酵素活性の変動を調べた結果、1時間後に脳内各部位の活性が20%まで低下し、24時間後50%まで回復した。
4.インヒビターの抗健忘作用:マウスを用いたStep down法,Step through法,レバー押し法などの記憶実験法を確立し、この方法を用い抗健忘作用を調べた。まず、DeWiedらの言うバソプレシンについてその抗健忘作用を調べたところ、再現性が確認できた。そこで、スコポラミンを記憶喪失剤として用い、上記3で合成した化合物について抗健忘作用を調べた結果、どの方法を用いてもZ-Pro-prolinal,Suc-Pro-Prolinal,Suc-Pyr-prolinal,Z-prolinalの順に効果が得られた。これらの結果は、阻害力と抗健忘作用に良い相関が見られ、これまで我々が認めてきたデーターがさらに裏づけられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Yoshimoto: J.Biochem. (1987)

  • [文献書誌] E.Heymann: Biomed,Bichim.Acta. 45. 575-584 (1986)

  • [文献書誌] D.Tsuru: J.Biochem. 99. 1537-1539 (1986)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi