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1986 年度 実績報告書

レニン分泌細胞の機能に関する生理,生化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61571072
研究機関大阪薬科大学

研究代表者

森本 史郎  阪薬大, 薬学部, 教授 (60067270)

研究分担者 高岡 昌徳  大阪薬科大学, 薬理学教室, 助手 (50140231)
松村 靖夫  大阪薬科大学, 薬理学教室, 助手 (40140230)
キーワード傍糸球体細胞 / レニン分秘 / カルシウム / カルモデュリン
研究概要

ラット腎皮質初代培養細胞を用いてレニン遊離におよぼすアドレナリンα-作動薬並びにCa-作動薬の影響について検討した。
体重約80gのWistar系雄性ラットの両腎を、灌流,洗滌した後、その腎皮質を細切した。次いで0.25%トリプシン液を用いて細胞を分散させ、遠心、洗滌操作を繰り返した。得られた腎皮質細胞がトリパンブルー排除試験陰性であることを確認した後、これをPercall密度勾配上に重層し、遠心分離後、レニン活性の最も高い分画を分取した。本分画を10%牛胎児血清を含むRPM11640培地に加え、48時間5%【CO_2】下培養した後、実験に供した。
分取した細胞のレニン活性は、約50ng angiotensin【I】/hr/【10^4】cellsであった。これらの細胞を培養した場合、培養3日目まで、レニン活性は顕著に増大したが、以後は徐々に低下した。培養48時間後の細胞懸濁液に【10^(-8)】〜【10^(-4)】MのノルエピネフリンあるいはBay K8644を添加すると、メジウム中へのレニン遊離は薬物濃度の増加に応じて減少した。このレニン遊離減少作用は、Ca拮抗薬及びカルモデュリン阻害薬の添加により消失した。上記の作用は、実験材料として腎皮質切片を用いた場合にも認められた。
従来より、単離灌流腎や腎皮質切片を用いて、レニン遊離と細胞内Ca濃度の間に負の相関性があることが提案されてきた。レニン分秘細胞を豊富に含む腎皮質初代培養系を用いた本実験結果は、上の仮説を強く支持するものである。なお、細胞内遊離Ca濃度の測定については、現在検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Sasaki et al.: Eur.J.Pharmacol.125. 457-460 (1986)

  • [文献書誌] Y.Matsumura et al.: Renal Physiol,Basel. 9. 241-248 (1986)

  • [文献書誌] Y.Matsumura et al.: J.Pharmacol.Exp.Ther.(1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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