研究概要 |
前年度では, 精神遅滞児の受動的活動と生理反応の空間的分布特性に関する検討をおこなった. 本年度では, 具体的には次のような主題で検討をおこなった. 精神遅滞児の能動的活動と生理反応の空間的分布特性に関する検討 前年度の基礎資料をもとに, 環境に対する精神遅滞児の能動的なかかわりあい, すなわち種々の課題を与えた状況下での検討をおこなった. 芝垣は, 意識水準の高まった状態の1つとして注意などが関与する精神活動時の生理反応の検索に焦点をあて, その空間的, 時間的特性について検討した. 清野は, 転勤した大学において次のことを検討するための準備をおこなった. つまり, 主として視覚情報処理に関して, 現行の精神遅滞児の視覚に関する問題を生理反応の様相から検証することである. 伊藤は髭の変位に対する大脳皮質体知覚領の解剖学的な検討をおこない, 精神遅滞児の脳活動を考える上での基礎となる脳全体にわたる神経回路網をしらべた.
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