研究概要 |
昨年度, 新しいヒトHLAクラス工遺伝子のクローニングをするために, (1)マウスのQa領域の遺伝子に特異的な190bpのDNAをプローブとして, あるいは, (2)HLAB7CDNAをプローブとして, ヒトのジェノミックライブラリーからクローニングを試み, その候補のクローンを得た. 本年度は, これらのクローンをマウスL細胞に遺伝子移入し, その発現を調べたところ, (1)の方法で得られたクローンの発現は確認できなかった. 一方, (2)の方法で得られたクローンをマウスL細胞に遺伝子移入し, 抗HLAクラスI抗体を使ってその発現を調べたところ, 現在認められていないHLA抗原を発現していると考えられるクローンを3個同定することができた. このうちのいくつかは, C-locusに属するが, 血清で確認できないC-blankの遺伝子である可能性があるが, 現在遺伝子のシークエンス解析をおこなっており, これにより, 全く新しいHLAクラスI遺伝子かあるいはC blankの遺伝子が確認できると考えられる.
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