研究課題/領域番号 |
61571118
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中村 良子 昭和大学, 医学部, 助教授 (70119238)
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研究分担者 |
青木 良雄 昭和大学, 医学部, 教授 (50053749)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | カンピロバクタ-(Campylobacter jejuni) / モノクロ-ナル抗体 / 抗原検出 / 逆受身ラテックス凝集反応 / ウェスタン・ブロット法 / 抗体検出 |
研究概要 |
我々は、急性胃腸炎の原因菌として最も分離頻度の高いカンピロバクタ-による感染症の迅速診断法を開発する目的で研究を続けてきた。今までにCampylobacter jejuni C_1株由来抗原を用いて、種々の抗カンピロバクタ-・モノクロ-ナル抗体(MoAb)を作製し、各々についての性状分析を行った。MoAbのほとんどは数種の他菌種と交叉したが、HE2ー194抗体は菌体凝集およびmicro-ELISAで全く他菌種との交叉が認められず、カンピロバクタ-特異的であった。抗原に用いたC.jejuniのみならず、C.coli、C.fetus、C.venerialis、C.pyloriとも反応したのでカンピロバクタ-属特異的なMoAbである。この抗体は加熱上清由来65KDa抽出抗原を用いて得られたハイブリド-マ産生抗体で、イムノグロブリンクラスはIgM、エピト-プは65KDaのポリペプチドであった。Western Blot(WB)法により抗カンピロバクタ-抗体を検討した結果、抗C.jejuniウサギポリクロ-ナル抗体は、加熱上清を抗原とした場合45および65KDaに、患者回復期血清はIgG、IgM、IgAともに65KDaにメインバンドを示す多数のバンドを認めることができた。この成績は、65KDa抗原をエピト-プとするMoAbをカンピロバクタ-の菌体または抗原検出に応用する意義を証明するものであり、以下の検討を行った。HE2ー194MoAbを用いた逆受身ラテックス凝集反応(reversed passive latex agglutiation、RPLA)により、検体(糞便)中の抗原検出を行ったところ、分離陽性検体200件中198検体陽性(陽性一致率99%)、分離陰性検体60件中51検体陰性(陰性一致率85%)であった。本法は、カンピロバクタ-特異的で感度は4×10^4CFu/ml、判定時間10分以内、特別な装置の必要もなく、安価であり、カンピロバクタ-感染症の迅速診断法として有用と考えられた。しかし、C.jejuniのみに特異的(種特異的)ではなく属特異的であるので、今後、ホルマリン処理抗原に対するMoAbにより、更に迅速簡便な抗原検出法の検討を加える予定である。
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