研究課題/領域番号 |
61571120
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中野 正孝 千葉大学, 看護学部, 助教授 (00114306)
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研究分担者 |
野尻 雅美 千葉大学, 看護学部, 教授 (70009520)
石井 トク 千葉大学, 看護学部, 助教授 (10151325)
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キーワード | 看護情報 / 情報処理教育 / 研究教育用コンピュータ / 授業科目 / 看護業務のシステム化 |
研究概要 |
本研究の目的は、看護学生が卒業までに情報処理についての知識及び技術をどの程度習得することが必要であるかを、実践の場と教育の場との両面からの調査により明らかにすること、そして、これらの調査結果をふまえ、看護情報処理教育のあり方、枠組、内容等を検討するとともに、教育システムを考案することにある。本年度の成果は、以下の通りである。 1.病院を対象とした調査及び保健婦・助産婦・看護婦を養成する学校を対象にした調査を踏まえ、看護情報学の内容や範囲について検討したところ、(1)看護婦の思考過程、(2)看護情報データ・ベース、(3)計量看護学及び看護統計学、(4)病院及び地域ケアシステム、(5)看護工学(画像情報解析等)、及び(6)看護生体情報、等が当面対処すべき課題であるとの結論を得た。 2.看護情報処理教育の内容については、(1)情報科学の基礎教育、(2)情報処理方法と技術に関する教育、(3)1に示したの(1)〜(6)に関する応用教育、等が必要であるとの結論を得たが、単なる技術教育として実施するのではなく、看護学の全体系の中に位置付ける必要がある。 3.情報処理の演習には、(1)ワープロによる情報処理機器の手解き、(2)コンピュータを使った統計調査による看護情報の収集と解析方法、(3)データベースの理解と操作、等を行うのが望ましいとの結論を得た。そして、これらをベースにした教育システムを考案し、試験的に千葉大学看護学部や看護短大等で実施しており、さらに改善していきたい。 4.情報処理教育に要する時間は、講義15時間、演習30時間の計45時間が望ましいが、統計学等の他の教育科目と関係づければ、計30時間程度でも効果は期待できる。実施にあたっては、担当しうる看護系教官の確保、演習機器の充実、情報処理演習室の整備、等が検討課題となる。
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