研究概要 |
本研究では太陽コロナが何故100万度の高温ににまで加熱されているかについて、アルヴェン波の自己集束効果により説明することを目的としている。 1.理論解析 まず、アルヴェン波の自己集束効果を調べるため、自己振巾変調に関する非線形方程式の導出を試みた。従来は逓減摂動法が用いられて来たが、これは式が非常に複雑となり、各項の物理的意味が明確でなくなるという弱点があった。今回の研究により、プラズマ流体-マクスウェル結合方程式から出発して直接的に自己振巾変調の一般的な表式を導くことに成功した。この方程式を用いて、磁力線に平行に進むアルヴェン波と垂直に進む磁気音波の非線形結合による自己集束過程を解析中である。 2.計算機解析3次元MHDコードを用いてアルヴェン波の非線形伝播特性の研究,及び大振巾アルヴェン波をシステムの両端から伝播させ中央で衝突した時の非線形過程を検討中である。研究を進めるために必要な図形表示の基本的なコードも準備した。現在、システムの境界でのアルヴェン波の駆動が、大振巾になると色々と問題があることに気附き、境界での取り扱いを検討中である。
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