研究課題/領域番号 |
61580020
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
木村 泉 東京工大, 理学部, 教授 (50015525)
|
研究分担者 |
久野 靖 東京工業大学, 理学部, 助手 (00170019)
|
キーワード | 日本語文入力 / 鍵盤配置 / Dvorak鍵盤 / ローマ字打鍵 / 鍵盤配置変換ハードウェア / ワープロソフト / 鍵盤習熟速度 / 2ストローク方式 |
研究概要 |
1.既成の日本語ワードプロセッシング用ソフトウェア(ワープロソフト)を、鍵盤配置だけをDvorak形式に変えて利用できるようにするため、変換ハードウェアを開発した。この変換ハードウェアをNEC PC9800シリーズ計算機に接続すると、(キートップを気にしないつもりなら)既成のソフトウェア類をそのまま「Dvorak化」して使用することができる。 2.商用の日本語ワープロソフト(主として「ー太郎」)を前項の変換ハードウェアを用いて「Dvorak化」し、これをQwerty鍵盤に習熟した被験者(当面関係者のみ)に使用させ、習熟状況を調べた。打鍵状況はすべて打鍵タイミング収集ソフトウェアを用いて記録した。その結果、次のことがわかった。 (1)Dvorak鍵盤はQwerty鍵盤利用経験者の指の反射を生かす傾向がある。たとえばhが同じ指を伸ばさずにそのまま打てば打てるなど、意図的と思われる共通性があり、そのためローマ字打ちの場合にも、習熟が驚くほど早い。 (2)Dvorak鍵盤は母音がすべて左手に、また子音の大部分が右手に配置されており、ローマ字打ちの場合にもある程度左右交互打鍵を助長する。 (3)Dvorak鍵盤は本来英文用として開発されたものなので、ローマ字打ちに適さない部分もある。たとえばkおよびyの位置はあまり好都合でない。ただしこれは利用者の主観としては、急速に気にならなくなってゆく。 3.本研究ではDvorak鍵盤と対比する意味で2ストローク方式を取り上げ、同じ被験者についてこれについても並行して訓練をおこなっている。その習熟速度はDvorakのそれと比べて、大幅に(おそらく10倍程度)遅い。
|