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1986 年度 実績報告書

小麦粉醗酵生地に存する新醗酵微生物について

研究課題

研究課題/領域番号 61580062
研究機関岐阜大学

研究代表者

長野 宏子  岐大, 教育学部, 助教授 (40074984)

研究分担者 庄司 善哉  秋田大学, 教育学部, 助教授 (10086639)
キーワード小麦粉醗酵食品 / 饅頭 / 醗酵性細菌 / Enterobacter cloacae
研究概要

酵母以外の膨化法として古来から、特に中国で秘伝として用いられている方法で、スターター(発麺)を調整、微生物を純粋分離同定した結果Enterobacter属であった。
その菌を用いて膨化性が優れ、酸産生が少なく、食味,フレーバーの良い饅頭を作ることが可能であった。
1.膨化性等を指標にして純粋分離をくりかえして饅頭作りに影響している微生物を分離し、Enterobacter cloacae GAOと同定した。
さらに、分離した微生物Enterobacter cloacae GAOのGC含量の測定を融解温度(Tm)法により行ったところ、DNAのG+C%は54(Tm)と計算され、Bergey's Manual記載データと一致した。HPLC法によるキノン型の分析を行った結果、ユビキノンQ-8を有することが判明した。
2.本細菌の利用上に特徴の一つは冷蔵保存しても障害を受けにくい点である。従来のパン酵母を用いたものは、2〜3℃で冷蔵障害を起こし、陥没やpHの低下がみられたのに対し、Enterobacter cloacae GAOを用いたものは、冷蔵庫保存7〜8日後も、饅頭体積へ影響は少なく、風味も良好なものであった。
3.本細菌を用いるとパン酵母にくらべ製品までの時間が長く要するため、本細菌とパン酵母との混合系への応用を試みた。その結果、醗酵時間の短縮が可能であり、冷蔵障害もパン酵母に比べ少ないものであった。
4.小麦粉醗酵食品の生成過程に存在する風味成分、特に旨味成分(アミノ酸,たんぱく質,糖質)についてHPLCで分析検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 長野宏子: 日本農芸化学会誌. 61. 357-359 (1987)

  • [文献書誌] 長野宏子: 日本家政学会誌.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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