研究課題/領域番号 |
61580088
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
山下 芳男 岩手大学, 教育学部, 助教授 (30042641)
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研究分担者 |
大河原 清 岩手大学, 教育学部, 助教授 (40168878)
浅見 裕 岩手大学, 教育学部, 助教授 (00003955)
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キーワード | 小学校 / 体育授業 / 若年教師 / 教授行動 / 実技指導力 |
研究概要 |
昭和63年度においては、前年度までの研究対象者A・B・Cの3氏について、赴任2年目の体育の授業の収録を行い、各3回の授業について映像及び言語記録をもとに教授行動について分析した。 A氏の授業においては、学習者の運動時間が前年より増加し、自主的行動をとらせることができており、授業経営の面では実技指導力の向上が見られたが、学習者の運動技能を向上させる指導の場面では、前もっての説明の繰り返しが多く、実技指導力の形成は不十分であった。 B氏の授業においては、学習者への押しつけが少なくなっていき、授業経営が順調になっていたが、学習者の技能向上を授業時間内には果たす場面は少なく、未だ技能向上を保証できるような実技指導力は形成されていなかった。 C氏の授業においては、赴任2年目においても授業態度を強く要求していたが、授業時間を守りスムーズな授業の流れが定着していた。しかし、運動学習については学習者の教授行動の介入が目立ち、自主的行動を育成する点については遅れており、又、技術指導も前もって準備した方法のワク内に届まり、適切な技術指導ができていなかった。 授業経営に関する実技指導力の向上は、赴任2年目は顕著であったが運動技能を高めようとする実技指導については問題点を抱えているままであり、以前とは変化しておらず、未熟であると言える。 今後の研究では、言語及び非言語活動の意味の分析も行い、さらに学習効果にも視点を当てて実技指導力向上の内容を明確にする予定である。
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