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1988 年度 研究成果報告書概要

持久力発現効果に及ぼす食環境の栄養生理的役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61580111
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関福岡教育大学

研究代表者

屋代 正範  福岡教育大学, 教育学部第三部, 助教授 (50145158)

研究分担者 堀 康二  福岡教育大学, 教育学部第三部, 教授 (20036908)
研究期間 (年度) 1986 – 1988
キーワード高脂肪食 / 活動前多食型 / カルニチン / エネルギー基質 / インシュリン / グルカゴン / 複合的食環境要因
研究概要

一連の本研究において動物を対象にした実験では、高脂肪食及び活動前多食型の組み合わせが運動時の肝グリコーゲンの減少を抑えること、筋グリコーゲンにおいては高脂肪食を組み合わせた条件下で運動時のレベルが増加の様子を示したこと、また血清遊離脂肪酸レベルに関しても高脂肪食の組み合わせによってその増加が顕著であること、さらにカルニチンの添加条件ではいずれの組み合わせでも酸素消費が活発化する様子にあることなど、得られた結果を総合的にとらえ合理的な持久力発現に関わる要因について考察するならば複合的な食物摂取に関わる要因の組み合わせの中でも特に高脂肪食、活動前多食型、及びカルニチンの要因の存在がエネルギー基質を効果的に利用する上で望ましい条件の一つとして取り上げることができよう。また、ヒトを対象にした実験結果はこのことを裏付けているように思われる。すなわち、高脂肪食及び活動期多食の組み合わせが血清グルカゴンレベルを増加させ、lipolysisすなわち脂肪分解の活性化をもたらし得る可能性を示唆した点で興味ある結果と言える。生体の代謝を調節する上でホルモンの作用が必須の条件となるが、インシュリン及びグルカゴンなどのホルモン活性は食物摂取や運動などの要因によって変動することが認められている。すなわち、インシュリンは活動期に低く食物摂取後及び休息期に上昇するという変動を示すのに対して、その拮抗ホルモンであるグルカゴンは活動期に増加し食物摂取後下降すること、及び高脂肪食によってその活性が亢進することが特徴である。従って本実験では、食質や摂食パターンによって規制される生理的要因及び摂食後の活動度によってもたらされる生理的状況の違いがホルモン活性に一部反映されたといえよう。そのことがこれまで述べてきた栄養生理的効果の発現に影響を与えた要因の一つとして考えられる。

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公開日: 1990-03-20  

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