研究課題/領域番号 |
61580112
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
川崎 順一郎 熊本大学, 教育学部, 教授 (70040053)
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研究分担者 |
木村 正治 熊本大学, 教育学部, 助教授 (10153214)
小郷 克敏 熊本大学, 教育学部, 教授 (40040521)
庭木 守彦 熊本大学, 教育学部, 教授 (10040479)
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キーワード | 思春期 / 体力・運動能力 / 停滞低下 |
研究概要 |
著者らは本科学研究費補助金を受ける以前から児童生徒の体力についての検討を行っていた。補助金を受けた61年度からは更に実験校を依頼し、児童生徒に対するスポーツテストを中心として縦断的に調査を行ってきている。63年度もこの調査については例年通りのチェックを行ったが、今年度は本補助金を受けて最終年度にあたるため、これらの「最終まとめ」を行うことが本年度の主たる実績である。 本研究代表者の川崎は昭和58年度より熊本県教育委員会委嘱の「熊本県スポーツテスト検討委員会」の委員長を務めており、県および全国の年度別児童生徒の体力の実態から本研究のテーマを提案した。従って、本研究では児童生徒の体力・運動能力の停滞低下の要因を探り、あわせて学校体育の在り方を検討する資料を得ようとしたのである。 体力の停滞低下の要因は子供達の活動量の不足であることは容易に予想されることであるが、どの程度の活動を行っているかは子供達の日常生活調査を毎年行う必要があった。これらをチェックする方法としては1日の活動の流れを心拍数で追跡した(実験校)が、それらの学校のスポーツテスト結果の年次推移と熊本県の推移が一致すれば、ほぼ現在の子供達の生活状況(活動量)を推測できることになると考えた。 その結果「体育の授業がある日」の子供達の活動量は「ない日」に比べ多くなっており、体育の授業中を差し引いてもなお「ない日」より多い。このことは体育の授業の重要さを示している。しかし、授業がある日でも何処で体育の授業が行われたのかわからないようなデータ等も出現し「体育の授業とは何か」と考えさせられた。とにかく子供達の活動量は年次減少してくる傾向にある。以上のような知見も含めて63年度は今までの資料をまとめる作業を中心に行うとともに、更に今後の研究へつなぐための検討を行った。
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