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1986 年度 実績報告書

モノクローナル抗体を用いたカルシウム依存性中性プロテアーゼの研究

研究課題

研究課題/領域番号 61580158
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

川島 誠一  老人総研, その他, その他 (60008571)

研究分担者 林 昌美  東京都老人総合研究所, 生化学部, 助手
キーワードモノクロナル抗体 / カルシウム依存性 / プロテアーゼ
研究概要

カルシウム依存性中性プロテアーゼ(CANP)は中性PHで活性を示す主要な細胞内プロテアーゼであるが、その生理的機能は明らかでない。CANPにはカルシウム感受性の異なる2種類(μCΑΝΡとmCΑΝΡ)が存在し、互いにそのタンパク的諸性質は酷似している。したがって、各々のCANPの挙動を追跡するためには、各々のCANPに特異的な抗体が必要である。そこで各CANPに特異的なモノクロナル抗体の作成を試みた。ウサギ骨格筋から2種類のCANPを精製し、これを抗原としてモノクロナル抗体を常法にしたがって作成した。その結果、mCΑΝΡを抗原として免疫したマウスから15種類の抗mCΑΝΡ抗体産生クロンを得た。これらの抗体は全てウサギmCΑΝΡおよびラットmCΑΝΡの大サブユニットと反応し、小サブユニットに対する抗体はなかった。1種類の抗体はμCΑΝΡの大サブユニットおよびニワトリCANPの大サブユニットとも反応し、広くCANPに共通な抗原決定部位を認識するものと考えられる。一方、μCΑΝΡを抗原として免疫したマウスからは30種類におよぶ抗μCΑΝΡ産生クロンを得た。その内には、μCΑΝΡの大サブユニットに特異的な抗体はもちろん小サブユニット(mCΑΝΡとμCΑΝΡとで同一)に対して特異的なものや大サブユニットと小サブユニットの両方に反応するものなど興味ある抗体も得られた。これら種々の特異性を有するモノクロナル抗体は、種々のドメインから成るCΑΝΡ分子を解剖するメスとしてCΑΝΡの構造と機能を探るための有力な武器となる。また、組織内および細胞内における両CΑΝΡの局在性や挙動を解析することも可能となった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Y.Kasai;M.Inomata;M.Hayashi;K.Imahori;S.Kawashima: J.Biochem.100. 183-190 (1986)

  • [文献書誌] H.Kawasaki;S.Imajoh;S.Kawashima;H.Hayashi;K.Suzuki: J.Biochem.99. 1525-1532 (1986)

  • [文献書誌] Y.Emori;H.Kawasaki;H.Sugihara;S.Imajoh;S.Kawashima;K.Suzuki: J.Biol.Chem.261. 9465-9471 (1986)

  • [文献書誌] Y.Emori;H.Kawasaki;S.Imajoh;S.Kawashima;K.Suzuki: J.Biol.Chem.261. 9472-9476 (1986)

  • [文献書誌] M.Inomata;K.Imahori;S.Kawashima: Biochem.Biophys.Res.Commun.138. 638-743 (1986)

  • [文献書誌] S.Kawashima;M.Inomata;K.Imahori: Biomed.Res.7. 327-331 (1986)

  • [文献書誌] S.Kawashima;M.Inomata;K.Imahori: "Control mechanism of calcium-activated neutral protease(CANP)activity.(Cysteine proteinases and Their Inhibitors)" Walter de Gruyter & Co., 846 (1986)

  • [文献書誌] K.Imahori;S.Kawashima;M.Nakamura: "Characterization of low molecular weight and high molecular weight endogenous inhibitors of calcium-activated neutral protease.(Cysteine Proteinases and Their Inhibitors)" Walter de Gruyter & Co., 846 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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