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1986 年度 実績報告書

超高頻度突然変異発現を示すヒト細胞の解析

研究課題

研究課題/領域番号 61580176
研究機関千葉大学

研究代表者

鈴木 信夫  千葉大, 医学部, 講師 (90111426)

研究分担者 平 眞規  千葉大学, 医学部, 助手 (60150083)
キーワードヒト細胞 / RSa / 【UV^r】-1 / 突然変異 / 紫外線 / インターフェロン / プラスミノゲンアクチベーター
研究概要

ヒト細胞RSaにおいて突然変異発現の紫外線による誘発頻度が異常に高い理由を以下のように解明した。
1.定量性の高い結果が得られる変異の指標は、Na,K-dependent ATP ase遺伝子の変異と予測されるOuabain致死抵抗化であり、次に、HGPRT遺伝子変異予測の6TG抵抗化が良いと判明した。
2.RSaの紫外線致死抵抗変異株【UV^r】-1は、誘発頻度低へと変化した株であった。しかも、この【UV^r】-1では紫外線照射直後プラスミノゲンアクチベーターの活性値が急上昇した。しかし、RSaではそのような活性上昇は見い出されなかった。したがって、プラスミノゲンアクチベータ活性を有する何らかのタンパクが突然変異誘発調節因子であることが示唆された。
3.一方、RSaでも、紫外線照射前にヒトインターフェロンαを処理しておくと誘発頻度が著減した。さらに、インターフェロン処理RSaでは、DNA修復複製レベルが上昇したことから、この修復がエラーフリー型でありその結果変異誘発頻度が低下されることが示唆された。
4.【UV^r】-1は、DNA修復複製レベルが同程度であることから、他の第二のエラーフリー型DNA修復機構を獲得していると予測された。
以上の結果から、次年度は次の3点について研究を続行する。
1.プラスミノゲンアクチベーター様タンパクとエラーフリー型DNA修復機構との関連性を究明する。
2.トランスフェクション法により、【UV^r】-1由来DNAをRSa細胞へ移入し、抗突然変異作用遺伝子の同定を試みる。
3.ヒトインターフェロンが上記タンパクと遺伝子の作用をどのような分子機構により調節しているか究明する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] SUZUKI,N.;WATANABE,I.;NISHIMAKI,J.;FUSE,A.;SUGITA,K.;SEKIYA,S.;TAKAKUBO,Y.;TERAO,K.: Journal of general Virology. 67. 651-661 (1986)

  • [文献書誌] Suzuki,N.: Mutation Research. 175. 189-193 (1986)

  • [文献書誌] SUGITA,K.;SUZUKI,N.;KOJIMA,T.;TANABE,Y.;NAKAJIMA,H.;HAYASHI,A.;ARIMA,M.: PEDIATRIC RESEARCH. 21. 34-37 (1987)

  • [文献書誌] Suzuki,N.: Mutation Research. in press. (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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