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1986 年度 実績報告書

細胞性粘菌のDNA修復酵素遺伝子radCのクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 61580181
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

大西 武雄  奈良県医大, 医学部, 助教授 (60094554)

研究分担者 岡市 協生  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (80124874)
野津 敬一  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60028090)
キーワード細胞性粘菌 / DNA修復能 / DNA修復酵素遺伝子 / ピリミジンダイマー
研究概要

細胞性粘菌のもつDNA修復遺伝子の性格を明らかにするために、DNA修復能の異なった突然変異株の性質を調べた。特に切り出し修復の欠損している株TW8(radC)の性質を明らかにすることは、これからクローニングしようとするDNA修復遺伝子の性質を知る上でも必要欠くべからざるものである。また、細胞性粘菌の光回復酵素の存在もあわせて検討した。野生株には紫外線照射後直後にDNAに鎖切断が入るが、このことはおそらくピリミジンダイマーの近傍に鎖切断が入っているものと思われる。TW8にはそのような鎖切断が紫外線照射後入らなかった。したがってTW8はUV specific endonucleaseが欠けているか、またはその酵素の働きになんらかの不都合が生じている突然変異株である。したがって、われわれはUV specific endonucleaseの遺伝子またはその働きに重要な遺伝子を得ることをねらっている。またその他のDNA修復酵素遺伝子として光回復酵素の遺伝子についてもねらっていきたい。そこで細胞性粘菌に実際に光回回復があるのかを検討した。しかしわれわれは細胞性粘菌において光回復効果を見い出し得なかった。しかしそれは実際に細胞内に光回復酵素がないのか、単に酵素が働けないのかはわかっていない。今回さらに我々は細胞性粘菌の全ゲノムを分離精製した。そしてSau3A1という制限酵素で部分分解を行い、電気泳動法で約5Kbから20Kbぐらいの長さのDNA分画を得た。それを細胞性粘菌・酵母菌・大腸菌三者間のシャトルベクターpOKプラスミドのBamHl siteにつないだ。したがって、粘菌のDNAをもったものはアンビシリン耐性となりテトラサイクリンには感受性となる。そのようなプラスミドをあつめるために大腸菌に結合させたDANを導入することによって、gene bankを得た。現在そのbankからradCを野生型にするDNAを選択中である。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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