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1986 年度 実績報告書

海岸段丘の形成に関する営力論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61580210
研究機関筑波大学

研究代表者

砂村 継夫  筑大, 地球科学系, 助教授 (00011164)

研究分担者 松倉 公憲  筑波大学, 地球科学系, 講師 (80107341)
キーワード海岸段丘 / 波のエネルギー / 岩石の力学的性質 / 海蝕台 / 汀線アングル / 模型実験
研究概要

緩斜面の海底が隆起した場合を想定し、二次元造波水路中に模型岩石で緩斜面を作り、これに実験波を作用させて海蝕台を形成させ、汀線アングルを明らかにすることを第一の目的とした。実験では砕波後の波が初期地形(原地形)に作用し、海蝕台が形成されたが汀線アングルは海面は近、あるいはそれより多少高い所にあり、海面下に急崖を形成するようなプロセスは全く観察されず、茅根・吉川(1986)が提案しているような段丘形成モデルは営力論的立場から説明することは因難であることが判明した。
襲来波浪のエネルギーレベルの場所的差異が少ないと考えられる房総半島南端において、幅広い海岸段丘が発達する地点の代表として平磯地区、段丘の発達がほとんどみられない地点の代表として布良地区を選んでそれぞれの地区の構成岩石の力学的諸性質を調査した。岩石試料はいずれも現海面付近から新鮮なものを採取した。圧縮強度(【S_c】)と引張強度(【S_t】)は次のようであった。平磯の【S_c】は111Kgf/【cm^2】,【S_t】は16kgf/【cm^2】で、布良の【S_c】は65kgf/【cm^2】,【S_t】は9kgf/【cm^2】で,【S_c】,【S_t】ともに平磯の方が倍ぐらい強度が大きいことがわかった。このことは、波のエネルギーと岩石強度との相対的な値以外の要因が段丘の形成に大きく寄与していることを示している。この点の解明は62年度の研究に待ちたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tsuguo Sunamura: Trans.Japan.Geomcphological Union.

  • [文献書誌] Tsuguo Sunamura: Trans.Japan.Geomcphological Union.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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