研究課題/領域番号 |
61580250
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
村田 昇 滋大, 教育学部, 教授 (70024891)
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研究分担者 |
松田 純雄 滋賀大学, 教育学部, 教務員
松村 京子 滋賀大学, 教育学部, 講師 (40173877)
結城 守利 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (60024915)
板倉 安正 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20027824)
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キーワード | 教育評価 / 技術・家庭科教育 / 個別化学習指導 |
研究概要 |
中学校における技術・家庭科教育の内容を充実させ、この教科の学校教育における価値を高めるための一環として、その教授・学習過程を分析する新しい教育評価法として、整合評価法を提案した。この評価法は教師の評価と同程度に生徒の自己評価を取り入れ、両者の整合性によって、学習の成立を認めようとするものである。 本年度は教育評価論の立場から、本評価法について理論的な考察を行い、教育現場での実践と併せて、その教育効果の基本的な検討を行った。 当研究者らが提案した整合評価法は形成的評価法に位置付けられ、学級集団の学習特性と生徒個人の学習特性の両方についての知見を得る可能性があることが明らかにされたが、さらに、個別化学習指導への具体的な方法論が求められていると言える。この点については関西教育学会第38回大会(198611)で発表した。 本評価法を実践に移す場合、パーソナル コンピュータによる迅速なデータ処理と結果の見やすい表示法の作成が必要である。本研究の前半ではそのためのプログラム開発を中心に進め、プログラムの体系をまとめたので、滋賀大学教育研究所紀要(1987年3月発刊)に報告した。 今年度の実践研究は技術系列では、木材加工I領域で、家庭系列では食物I領域で行った。いづれも基本的には、本評価法の有効性を確認することができた。木材加工Iでは主に個別化学習指導の可能性を追求したが、具体的な指導,内容及び方法についてはさらに検討を要することがわかった。食物Iでは、学級集団,小集団,個人毎の学習指導法を検討し、本評価法がそれぞれの問題点を引き出すことがわかったが、この評価をどう実際に生かして学習を展開していくかが今後の問題である。
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