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1986 年度 実績報告書

同位体分析用フーリエ変換イオンサイクロトロン質量分析計の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61840019
研究機関東京工業大学

研究代表者

大隅 多加志  東京工大, 理学部, 助手 (60114857)

研究分担者 松尾 禎士  東京工業大学, 理学部, 教授 (30015490)
キーワードイオンサイクロトロン共鳴 / 質量分析 / 同位体比 / パーソナルコンピュータ
研究概要

フーリエ変換イオンサイクロトロン質量分析計の基本設計を実施した。イオンサイクロトロン共鳴を起こすための最小実用磁場強度として3000ガウスを設定し、磁場発生装置として永久磁石を選択した。この際に考慮した条件は、(1)本試作研究の目標の一つが使い勝手の良い小形の装置を実際に製作することで野外使用を前提とした可搬型質量分析計の原型を示すことにあること、(2)3000ガウス程度の磁場強度では価格・操作性の面で永久磁石が手軽であること、(3)磁場の均一度の観点からは、ソレノイドが有効であるが、今回の試作装置では、均一な磁場の得られる比較的せまい空間でのみイオンサイクロトロン共鳴を起こす設計とし、従って空間電荷の影響による感度の限界によって対象とする同位体種が限られてしまってもそれはやむを得ないことであると判断したこと、などであった。分析セルは、本体排気装置の磁場間隙(40mm巾)内に取り付けられるが、12個までの電極端子を装備できる構造となっており、同位体比分析時に外側コレクタ極を設けることでダイナミックレンジを向上させることが可能であるかどうかを実際に検討するための機能拡張に対応できるようになっている。装置の信号処理に関わる部分については磁場強度3000ガウスに適合した周波数のフーリエ変換のハードウェアならびにソフトウェアについて検討を加えたところ、パーソナルコンピュータ用として市販されている計測用組み込み基盤ならびに、付属のソフトウェアにより十分対応可能であることが判明した。周波数シンセサイザーとの接続については検討を開始したところである。分析セル自体は設計作業中であるが、上記の基本設計に関わる部分(真空排気装置・永久磁石・パーソナルコンピュータ・周波数シンセサイザ等)は設置を完了し、作動を確認中である。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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