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1986 年度 実績報告書

人類学領域における細胞ならびに遺伝子バンクの開発

研究課題

研究課題/領域番号 61840027
研究機関東京大学

研究代表者

植田 信太郎  東大, 理学部, 助手 (20143357)

研究分担者 竹中 修  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (00093261)
キーワード霊長類 / 細胞バンク / 遺伝子バンク
研究概要

近年学問の進展につれてヒトや実験動物の細胞・遺伝子(DNA)を保存し、細胞および遺伝子バンクを設立する動きが高まりつつある。しかし、それらはがん研究など絞られた目的にむけ設立されたため、対象が生物種ばかりでなく遺伝子も非常に限られたものにとどまっている。一方、霊長類を対象とした研究は急速な増大をたどり、試料分与の依頼は過密を極めている。これらの需要の多くは血液分与により要求に応じられているが、小型霊長類では頻回採血によるダメージは特に大きい。また希少な種に関しては特別な需要に対してしか応じられない現状である。そこで我々は、試料の無駄をなくし実験プロセスの短縮に役に立つばかりでなく生物の保護にとっても重要な、霊長類全般にわたる細胞バンクならびに遺伝子バンクの設立をめざした。細胞バンクを構成する各種細胞は、本来の細胞特性を可能な限り保持したまま半永久的な増植性が備わっていることが肝要である。今回、細胞増植因子(TCGF)、取扱いの容易なDNA型(EBV)及びRNA型(HTLV-I)睡瘍ウイルス等を用いて形質転換をおこない、主としてリンパ芽球様細胞株の樹立を行なった。これまでに類人猿3属6種、旧世界ザル6属9種、新世界ザル1属1種より、60の細胞株を樹立し、一部に関しては、軟寒天法・限界希釈法により種々のクローンを得た。これら樹立細胞株の特性を明らかにするため、細胞学的・ウィルス学的検索を行なった。一方、主として末梢血リンパ球より分離・精製した種々の霊長類の高分子DNAを制限酵素で分解の後、アガロース電気泳動法にて断片を分離、種々のファージをベクターとしてベクターのアームDNAとこれらのDNA断片とを結合した後、in vitro packaging法によりファージ粒子の中に組み込ませ、大腸菌に感染させることにより遺伝子ライブラリーを作製した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ueda S.: Cold Spring Harbor Symposium Quant Biol.51. (1986)

  • [文献書誌] Ishida T.: Microbrol Immunol.30. 315-321 (1986)

  • [文献書誌] 今堀宏三: "続分子進化学入門" 培風館, 257 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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