研究課題/領域番号 |
61850024
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
中山 一雄 横国大, 工学部, 教授 (60017845)
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研究分担者 |
新井 実 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20020406)
高木 純一郎 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20111700)
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キーワード | 超砥粒砥石 / クリープフィード研削 / 研削抵抗 / ねじ溝 / 砥石の製造 |
研究概要 |
レジンボンドCBN砥石の外周面にダイアモンド砥石を用いて種々のパターンのねじ溝を入れ、クリープフィード研削を行ってそれぞれの研削性能を調べた。その結果、溝の面積率やパターンを適当に選ぶことによって研削抵抗を大巾に減少できることがわかった。さらに研削仕上面あらさや砥石摩耗の面から溝の最適形状を検討した結果、ねじれ角10度、条数10で溝の面積率が50〜60%のものがクリープフィード研削において最も良い結果を示した。これは、通常のWA砥石で得られた結果と一致しており、溝の面積率をできる限り大きくかつ研削方向に測定した山巾を大きくするという当初のねらいとよく一致するものである。 一方、溝による研削液の供給効果を調べるため、溝の深さを0.15〜1.30mmまで種々に変えてクリープフィード研削を行い、研削後の温度上昇を測定して冷却効率を調べた結果、溝深さが約0.25mmで最も高くなり、さらに溝を深くすると逆に冷却効率が低下することを見出した。現在その原因を調べる実験を行っているが、溝の中に研削液が十分に満たされない場合に泡立ちや分布のかたよりを生じ熱伝達が十分になるためと思われる。 ねじ溝をつけた超砥粒砥石を低コストで製造するため、リボン状に成型した砥粒層をアルミディスクに接着剤で貼り付ける方法を、砥石メーカの協力を得て行った。耐久試験を行った結果、研削液をかけながらの研削作業で、約10時間後に接着剤がはがれてしまった。現在改善策を検討中である。製造コストについては、砥粒の絶対量を少くできる点で有利であるが、従来のプレス、焼成方式にくらべて貼り付け、成型するコストをいかに下げるかが課題であり、今後砥石メーカと検討を加えて行きたい。
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