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1986 年度 実績報告書

2列円周溝付き給気孔絞り形軸受構造を用いた高性能汎用エアスピンドルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 61850028
研究機関東京工業大学

研究代表者

小野 京右  東京工大, 工学部, 助教授 (40152524)

研究分担者 相原 晃  株式会社リコー, 生産技術研究所, 部長研究員
道村 晴一  東京工業大学, 工学部, 助手 (70092575)
キーワードエアスピンドル / 高剛性空気軸受 / 2列円周溝付き給気孔絞り / 静剛性 / 動剛性
研究概要

本研究は2列円周溝付き給気孔絞り形式を用いて、世界最高レベルの性能を有する汎用エアスピンドルを開発することを目的とする。
まず各軸受メーカが市販している標準的なスピンドル寸法(スラスト軸受外径100mm,内径50mm,ラジアル軸受径50mm,軸受幅50mm)を選び、数値解析により、軸受設計諸元と平行変位剛性・減衰および傾き角度剛性・減衰・流量等の関係をチャート化した。一方61年7月頃,キャノン株式会社が4〜5μmの微小軸受すきまの、多孔質絞り形高剛性スピンドルを商品化したので、本研究の軸受すきまもスラスト4〜4.5μm,ラジアル5〜6μmの1種類とし、1列当りの給気孔数が3個および4個の高剛性エアスピンドル2種類を最適設計した。エアスピンドルの加工は株式会社リコー・生産技術研究所で行った。次に試作したエアスピンドルの消費流量,静剛性,動剛性等を給気圧力が1〜7kgf/【cm^2】の範囲で測定・評価し以下の諸点を明らかにした。(1)消費流量の測定値は計算値によく一致し、5kgf/【cm^2】の給気圧力で約10N2/minと少ない。(2)空気膜自身のスラスト静剛性は計算値とよく一致する。スピンドルの弾性変形を含めたスラスト静剛性は計算値より約20%低いが給気圧5kgf/【cm^2】で55kgf/μmでキャノン製品の約1.3倍である。(3)ラジアル静剛性の測定量は計算値と一致し、キャノン製品の約2.0倍である。(4)キーメント剛性の測定値は計算値より約30%小さいが、スピンドルフランジ部の弾性変形のためと考えられる。(5)インパルスハンマとFFTによって測定した動剛性から求めたスラスト,ラジアル方向のロータの固有振動数は静剛性とロータ質量から算出した値とかなり異なる
以上の結果から静的特性はほぼ理論値に等しい世界最高レベルの性能が得られた。今後は動剛性を正しく評価できる理論を開発し、動特性の観点からも最適化を図る必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小野京右: 日本機械学会論文集. 52-480. 2142-2149 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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