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1986 年度 実績報告書

光ファイバを用いた超電導マグネットのクエンチ検出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61850046
研究機関横浜国立大学

研究代表者

塚本 修己  横国大, 工学部, 教授 (30017975)

研究分担者 稲田 浩一  藤倉電線株式会社, 開発部長
平林 洋美  高エネルギ物理研究所, 教授 (90013383)
国分 秦雄  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60134839)
キーワード2心光ファイバ / クエンチ検出 / 超電導マグネット
研究概要

超電導マグネットのクエンチを検出する方法として、導体に電圧タップを付け常電導部に発生する電圧を検出する方法が一般的である。しかし、クエンチ検出のためには微小な電圧を検出しなければならず、この方法には多くの問題点がある。導体のずれによって生じる電圧スパイクによってしばしばクエンチ検出器が誤動作するし、電源雑音や外部磁界の変動などの電磁誘導雑音によっても容易に誤動作する。例えば、トカマク型核融合炉のトロイダルコイルは、プラズマ崩壊、パルスマグネットや他のコイルの磁界変動の影響を受けるため電圧計測によるクエンチの検出は非常に困難である。また、パルスマグネットのように高電圧が印加されるマグネットでは、常電導部に発生する微小電圧を高電圧下で検出せねばならず、電圧測定による、クエンチ検出は実質上不可能である。
我々は1本のファイバに2本の光学的コアをもつ2心光ファイバを利用し、マグネットのクエンチを検出する方法の開発を行っている。この方法はマグネット巻線中に2心光ファイバを巻き込み、クエンチ時の巻線の温度上昇を、ファイバ中の2本のコアの光路長に差異が生ずるのを測定して検出する方法である。この方法では温度センサである光ファイバは超電導導体と電気的に絶縁されており、信号検出も光学的に行われるため電磁誘導雑音に対して強く、また、高電圧が印加される場合でもクエンチの検出が可能である。
我々は室温部と極低温部の間の温度分布に影響されず、極低温部における温度変化のみを検出することのできる光路構成を考えた。基礎的な実験により、3m程度の長さの2心光ファイバにより4.2K領域において、1Kの温度上昇が検出可能でありクエンチ検出に十分な感度が有ることを確かめた。2心光ファイバ巻き込んだ、小型コイルを用いて実験を行い、実際にクエンチが検出できることを確かめた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] O.Tsukamoto: Advn.Cry.Eng.1269-1275 (1986)

  • [文献書誌] O.Tsukamoto: Appl.Super.Conf.(1986)

  • [文献書誌] 塚本: 第36回低温工学研究発表会. (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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