研究分担者 |
荻野 博幸 京都大学, 工学部, 教務職員 (40144323)
石浦 菜岐佐 京都大学, 工学部, 助手 (60193265)
高木 直史 京都大学, 工学部, 助手 (10171422)
安浦 寛人 京都大学, 工学部, 助教授 (80135540)
平石 裕実 京都大学, 工学部, 助教授 (40093299)
|
研究概要 |
本研究では, 大規模論理回路の高信頼化設計のための, 論理設計検証手法とその支援システムを確立すべく, ベクトルプロセッサを用いた高速論理シミュレータと論理設計検証システムの研究を行い, 以下の成果を得た. 1.ベクトルプロセッサを用いた高速論理シミュレータの試作 ベクトルプロセッサ向きの論理シミュレータ・アルゴリズムを開発し, 実際にシミュレータを試作し性能評価を行った. その結果, 零遅延・2値論理シミュレーションに関しては7.7×10^9ゲート評価/秒(組合わせ回路), 1.4×10^9ゲート評価/秒(順序回路)という専用ハードウェアに匹敵する処理速度が達成された. また, 標準遅延・4値論理シミュレーションに関しても, 3.4×10^5イベント/秒という非常に高い性能が実現できた. 以上の成果により, これまでソフトウェアでは不可能と考えられていた大規模なシミュレーションが可能となり, 論理設計検証の新たな方向を示すことができた. 2.論理設計検証システム 正則集合と等価な表現能力を持つ正則時相論理を提案し, その諸性質を明らかにするとともに, 充足可能性判定, 真偽判定のアルゴリズムを用いた具体的な検証手法を構築した. また, タイミング検証法を提案した. さらに, ハードウェアの高水準記述法として, 代数的仕様記述の研究を行った. 3.論理設計用ワークステーション 大量の論理図や情報を高速かつ高精度に表示するために, マルチコンピュータ・マルチスクリーン表示方式を提案し, それに基づくワークステーションの開発を行い, 表示装置の物理的限界を越えた高解像度図形表示や並列高速描画を可能にした.
|