研究課題/領域番号 |
61850065
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
青木 由直 北海道大学, 工学部, 教授 (90001180)
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研究分担者 |
川嶋 稔夫 北海道大学, 工学部, 助手 (20152952)
恩田 邦夫 北海道大学, 工学部, 助手 (30109483)
山本 強 北海道大学, 工学部, 助教授 (80158287)
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キーワード | レーダ / ホログラフィックレーダ / イメージングレーダ / 雪中レーダ / マイクロ波 / マイクロコンピュータ / 三次元像表示 / レンジカーバチァ補正 |
研究概要 |
61年度においては従来の雪中レーダ実験システムを参考にシステムの構築に着手した。その結果としてレーダデータ収集系の高速化と再生レーダ像の三次元像表示システムにおいて研究の進展があった。レーダデータ収集系の高速化は従来のシステムでは標的の位置情報を得るため周波数を掃引するのを機械的に行なっていたところを、61年度の予算で購入したXバンドのマイクロ波の周波数掃引発振器を用いることにより十倍程度の高速化が実現できた。このマイクロ波の発振器とアンテナの走査を運動させて制御するマイクロコンピュータシステムの製作も行なった。しかし、この高速化によってもまだデータの処理に時間がかかり準実時間で再生レーダ像を得るためには処理系の高速化を実現せねばならず、これは次年度の研究となった。再生レーダ像の三次元像表示は主にソフトウエアにより行ないレーダ像診断に期待のできるシステムが実現している。この結果をもとにより高速な三次元レーダ像表示システムのための専用ハードウエアの設計に着手し、現在その開発研究が進行し次年度には開発したシステムを用いた実験が行なえる予定である。さらに三次元像表示のための新しいアルゴリズムの開発についても研究を行なっており、ある程度の成果を得ている。61年度に構築した実験システムにより61〜62年の冬期間に屋外実験を行ない積雪中の標的レーダ像を得ることに成功している。これらの実験データは次年度における実験システムの改良に役立つものである。さらに屋外実験の他に解像度を上げる方法について理論的ならびにコンピュータシミュレーションによる研究も行なわれた。特にレンジカーバチァ補正などについては成果が得られている。61年度の研究成果から本研究の方式による雪中レーダシステムは実用化の可能性の大きいことが示されており、次年度はこの可能性をさらに追求した研究を行なう予定である。
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