河川構造物の保守・管理に関する応用的研究

1986 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 61850098
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 室田 明 阪大, 工学部, 教授 (50028924)
• 研究分担者: 佐藤 邦明 埼玉大学, 工学部, 助教授 (10008881) ; 神田 徹 神戸大学, 工学部, 助教授 (30029144) ; 端野 道夫 徳島大学, 工学部, 教授 (90029231) ; 福原 輝幸 福井大学, 工学部, 講師 (10156804)
• キーワード: 河川構造物 / 水制 / 模型実験 / 複断面 / 護岸 / 樋管 / 水門 / 降雨波形

研究概要

初年度は各分坦者とも現場ならびに模型実験資料の収集とその解析に重点をおいて研究を遂行した。
室田と福原は九頭竜川・庄川等北陸地方の各水系の河川構造物や河川横断面の設計・施行状況を調査した。また護岸・水制に働く水流抵坑を評価するため、複断面開水路流に関する水理模型実験を遂行し、せん断応力分布特性、低水路-高水敷間の流量配分特性を実験的に解明した。
端野は吉野川河口部における防潮水門群の今年度の操作実績を調査し、操作上の問題点・改良点について検討を加えた。また高潮と洪水の同時生起による複合災害の外力因子として計画降雨波形の確率論的定式化を行い、それに基づく条件付確率降雨強度式を提案した。
神田はコンクリート護岸での法先洗堀過程を実証的に解明するために超音波流速計を用いた乱流計測を六甲山系の急流河川で行い、レイノルズ応力、乱れエネルギー等の分布に関する実測資料を得た。またブロック護岸による流水抵抗を評価するために大粗度を配した開水路における粗度係数を実験的に測定した。
佐藤は提防周辺の地下水分布状況を解明するために変形フリック法を用いたアースダム周辺の地下水解析を行った。その結果、河川横断面内の埋設構造物への外力要因としての地下水流動態に関する基礎資料を得ることができた。

研究成果

• [文献書誌] 室田明,福原輝幸,山内一浩: 土木学会関西支部年次学術講演会概要集. (1986)
• [文献書誌] 室田明,福原輝幸,勢田昌功: 土木学会関西支部年次学術講演会概要集. (1986)
• [文献書誌] 勢田昌功,室田明,福原輝幸: 土木学会年次学術講演会概要集. 41. 449-450 (1986)
• [文献書誌] 端野道夫: 土木学会論文集. 369. 139-146 (1986)
• [文献書誌] 神田徹,瀬良昌憲,黒岡浩平,徳永和弘: 土木学会関西支部年次学術講演会概要集. (1986)
• [文献書誌] Sato,K.;T.Shimizu;Y.Ito: Proc.APD-IAHR. 5. 337-345 (1986)
• [文献書誌] 室田明: "河川工学" 技報堂出版, 313 (1986)