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1988 年度 実績報告書

膜分離法を用いた下・廃水処理システムの開発とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61850101
研究機関東京大学

研究代表者

松尾 友矩  東京大学, 工学部, 教授 (80010784)

研究分担者 田中 修三  明星大学, 理工学部, 助教授 (00171760)
花木 啓祐  東京大学, 工学部, 助教授 (00134015)
中村 忠  オルカ゛ノ総合研究所, 課長
綾 日出教  武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60010675)
キーワード膜分離法 / 生物学的廃水処理 / 好気性処理 / 嫌気性処理 / 下廃水処理 / 限外ろ過 / 精密ろ過
研究概要

従来の生物的廃水処理の持つ限界を打ち破るために膜分離法の導入を行なったシステムの開発研究を実施した。本年度は最終年度であり、過去2年間に得られた結果を基盤として研究を実施し、完了した。
1.研究打合せ会の開催…63年8月19日に最終研究打合せ会を開催した。ここでは、これまでに各分担者が得て来た研究結果が総括的に紹介され、低コスト・低エネルギー消費の膜分離生物処理法の実用化に向けて議論がなされた。スケールアップについては問題はないと考えられ、今後はパイロットスケールの実験によってコスト面の検討を行なうことが必要との認識が示された。
2.好気性処理への応用(松尾・花木)…中空糸膜を直接ばっ気槽に入れ吸引する方式に焦点をしぼって研究した。間欠吸引の導入によって膜の閉塞が防止できるという前年度の成果を更に発展させ、吸引と休止の比率を変えることによって処理水量の増加をねらった。閉塞の有無は休止時間よりはむしろ吸引の継統時間に依存することがわかった。この中空糸膜法は0.2〜0.5気圧程度の差圧で透水が可能であるので、現実の装置では水位差によって透水を行わせることができ、有望である。
3.嫌気性処理への応用(綾・田中)…平膜タイプのモジュールを用いて、下水汚泥の嫌気性消化を行なった。メタン生成量は従来法(完全混合で返送なし)に比べて20〜40%増となった。これは反応器内に微生物を長期間保持できる効果のためであり、水理学的滞留日数は10日間で安定した運転ができた。膜の閉塞についても、長期間の運転に耐えられることがわかった。一方、膜分離と微生物の包括固定化を組み合わせた嫌気性処理ステムにについて実験的検討を加えた。その結果、メタン生成菌、酸生成菌を固定化して安定して働かせることが十分に実用的に可能であることがわかった。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 田中修三,野島健治: 用水と廃水. 第30巻. 562-568 (1988)

  • [文献書誌] 田中修三,中山久克: 用水と廃水. 第31巻. (1989)

  • [文献書誌] K.YAMAMOTO;M.HIASA;T.MAHMOOD;T.MATSUO: Water Science & Technology. Vol.21. 43-54 (1989)

  • [文献書誌] 綾日出教,小熊雅弘,並木克之,服部浩幸: 工業用水協会研究発表会. 第23回. 111-112 (1988)

  • [文献書誌] 日浅雅見,山本和夫,花木啓祐,松尾友矩: 下水道研究発表会. 第25回. 366-368 (1988)

  • [文献書誌] 綾日出教,小熊雅弘: 下水道研究発表会. 第25回. 457-459 (1988)

  • [文献書誌] 田中修三: 水質汚濁学会. 第22回. 295-296 (1988)

  • [文献書誌] 綾日出教,並木克之,小熊雅弘: 土木学会年次学術講演会. 第43回. 1046-1047 (1988)

  • [文献書誌] 田中修三: 水質汚濁学会. 第23回. (1989)

  • [文献書誌] 並木克之,綾日出教: 水質汚濁学会. 第23回. (1989)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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