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1987 年度 研究成果報告書概要

適応制御による浮選プロセスの制御

研究課題

研究課題/領域番号 61850111
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 資源開発工学
研究機関東北大学

研究代表者

千田 佶  東北大学, 工学部, 教授 (10005499)

研究分担者 新堀 雄一  東北大学, 工学部, 助手 (90180562)
酒井 昇  東北大学, 工学部, 助手 (20134009)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
キーワード選鉱プロセス / MRACS / PIDコントローラ / 浮選条件〓 / ロバスト性
研究概要

本研究では, 選鉱プロセスの安定化制御の手法として, MRACS(モデル規範型適応制御システム)の適用を検討した. その第一段階として, 実プラントへの適用に際して従来から指摘されてきたMRACSの問題点を洗い出し, それに対する一つの改善策を提案した. そして, 実験室レベルでの連続式浮選条件槽のpH制御に対して, この方法を適用し従来型のMRACSおよびPIDコントローラとの比較を行った. その結果から次のことを得た.
(1)出力に大きなノイズが加わる時, 従来型MRACSでは制御が困難. (2)ノイズが小さい, または存在しない時, 適応制御ではパラメータの真値への収束が遅い. (3)出力に大きなノイズが加わっても, 本研究で提案した改善策を用いれば, その影響を小さくできる. (4)pHの感度が低ければ, 従来型でもノイズの影響を受けず十分な制御が可能. (5)PIDコントローラはノイズにほとんど影響されない. (6)プラントの状態が未知, あるいは変化する場合MRACSはPIDコントローラより安定に制御ができる. (7)状態変化に対する追従性は従来型MRACSが最も優れている. (8)状態が頻繁に変化する時, 従来型のMRACSはパラメータ変動に対するロパスト性の低さから, 不安定となる. (9)状態が頻繁に変化する場合でも, 改善型MRACSでは, 感度の高い状態にパラメータを調節し, 操作量の変動を抑える傾向にある. (10)改善型MRACSでは, 推定誤差の不感帯の範囲内でリミットサイクルを生じることがある.
以上のことより, 改善型MRACSは推定誤差の範囲内でのリミットサイクル, 状態変化に対する追従性の悪さなど従来型に劣る点もあるが, ロバスト性は改善され, 全体的な安定性は向上した. パラメータ調節が必要なPIDコントローラに代わり, 改善型MRACSを浮選プロセスの安定化制御に用いることが期待される.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 千田 佶: 昭和61年度全国地下関係学協会 合同秋季大会分科研究会. 4-7 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 土居 達哉,千田 佶: 日本鉱業会昭和62年度春季大学. 117-118 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 千田 佶: 昭和62年度資源素材関係学協会 合同秋季大会分科研究会. 29-32 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Chida, Tadashi: "Process Control based or Model Identitication" 1986 Annual fale Meeting, the Mining and Metallurgical Institute of Japan, Abstracts. 4-7 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Doi, Tastuya : Chida, Tadashi: "PH Control by Model Reference Adaptive Control System" 1987 Nnual Meeting, the Mining and Metauurgical Institute of Japan, Abstracts. 117-118 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Chida, Tadashi: "PH-control for Flotation Process by Adaptive Control Method with the Personal Conputer" 1987 Annual Fall Meeting, the Mining and Hetallurfical Institutl of Japan Abstracts. 29-32 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1989-03-30  

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