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1986 年度 実績報告書

AE発生時系列の原位置解析による岩盤破壊監視装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61850115
研究機関京都大学

研究代表者

寺田 孚  京大, 工学部, 教授 (40025862)

研究分担者 柳谷 俊  京都大学, 工学部, 助手 (00259128)
松本 義雄  京都大学, 工学部, 助手 (00026022)
斎藤 敏明  京都大学, 工学部, 講師 (90056151)
キーワードAE発生時系列 / 岩盤破壊監視装置 / 【X^2】検定 / ポアッソン過程
研究概要

本研究は、地下資源の開発や地下を有効に利用するための岩盤開発において、地下空洞の開さくや維持にあたり、岩盤内のAEの監視によって破壊を予知し、適切な安全対策を科学的に探究することを目的としている。
本年度は原位置の地下岩盤内の環境条件下での使用に耐え、微小地震やAEの定常的発生からの逸脱を定量的に検知することのできる岩盤破壊監視装置の試作に目標をおき、その装置のハードウェアおよびソフトウェアの開発のための基礎的研究と微小地震やAEの発生を自動的に検知し、その時系列を計測してパラメータ化する監視システム構築の準備研究を行った。まずAE振幅弁別器(8段階),時計,データ記録用補助メモリー,マイクロコンピューターから構成される時系列計測装置を試作した。
基礎実験として、大島花岡岩の円柱形試料(直径45.5mm,高さ110mm)を用い、破壊強度の約80%の一軸圧縮応力を加え、約15000秒間にわたるクリープ破壊実験を行い、試作した装置によって岩石試料内のAEの発生レート,規模,時刻を自動記録して、AE発生時系列の特徴とその変化状況を調べた。その結果、大きなAEにともなって小さなAEが余震・前震的に発生するパターンはみられず、AEはランダムに発生しているように思われた。そこで、AEランダム性を定量的に検討するため、時系列を【X^2】によって調べたところ、荷重増加時と1,2および3次クリープの各領域で、ポアッソン過程とみなせたり、みなせなかったりし、それが大きなAEと小さなAEによって異なることがわかった。また、大きなAEだけを使って発生時間間隔のワイブル分布へのあてはめを行ったところ、その均一性係数の値から主破壊直前に時系列に急激な変化が生じて、ポアッソン過程に従わなくなり、AEがそのあとに続くAEを抑圧するように発生していることがわかった。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2021-12-14  

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