研究課題/領域番号 |
61850118
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
高柳 邦夫 東京工大, 理学部, 助教授 (80016162)
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研究分担者 |
近藤 行人 日本電子株式会社, EO技術本部, 研究員
原田 嘉晏 日本電子株式会社, EO技術本部, 部長
谷城 康真 東京工業大学, 理学部, 助手 (40143648)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / STM型超高真空電子顕微鏡 / 表面再配列構造 / 表面局在構造解析 |
研究概要 |
研究の初年度にあたり、試作するSTM型電子顕微鏡の全体構成の概略、STM(走査トンネル顕微鏡)部分の構成について検討し、STMの心臓部であるプローブ用電極針について実験を行った。 STMと電子顕微鏡法による固体表面の局所構造研究法開発を目的として既存の超高真空電子顕微鏡の試料室を部分的に改良し、そこにSTMの機能を組込む方式を考案した。STMの機能は、プローブ電極の先端構造、プローブ駆動用ピエゾ素子部、駆動の制御電源部、徐震機構の4つに分けられるが、制御電源部の設計・組立を行い、ピエゾ素子については2〜3の新しい試みを加えて試作を行った。プローブ電極の先端は一原子程度の突起が出来ることによりSTMの高い分解能が得られるとのことなので、電子顕微鏡によって先端部形状の観察を行った。また、プローブ電極の製作法を確立する目的で、電子顕微鏡内でプローブ電極先端に電場を印加して、電極表面原子を電界蒸発させて、先端部の清浄化と先鋭化を試みた。化学研磨して作った多くのプローブについて、電顕内電場印加を行った結果、電圧を2〜3KV程度かけたとき、プローブ電極を覆っている汚れがふき飛び、鋭い先端部が現れることが見出され、さらに、電場を強めると、5〜6KV程度までは、先端原子の電界蒸発により、曲率半径 数十【A!°】の先端が得られたが、より高い電圧では、プローブ電極先端部に放電してしまい、先端部が丸くなってしまうことが見られた。これらの観察により、STMに用いるタングステン製プローブ電極の清浄化・尖鋭化の基礎的手法の確立ができた。 電子顕微鏡によっても、一方、表面構造の観察を行い、STM型表面電子顕微鏡に必要な機能の検討を行った。
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