研究概要 |
1.炭素繊維の構造 典型的炭素繊維の破断面のSEM写真を図1に示した. AはPitch系繊維, BはPAN系繊維である. Pitch系繊維はラジアル構造を示しているが, PAN系繊維はランダム・オニオン状の混合構造が観察される. これらの繊維の表面は両者とも酸化処理をされ供給される. 従ってこの酸化物を還元除去しないと活性点は露呈しない. この処理が水素による処理である. 1.繊維の表面改質処理と浸漬熱変化 図2に各温度で処理した2種の繊維について, ベンゼエンとフェノールによる浸漬熱を測定した結果を示す. 低温域での処理したものは浸漬熱も高く, 処理温度が高くなると浸漬熱は低くなる. これは炭素繊維の表面に存在する官能基の量の変化に伴うものであり, Sic生成の速度を律速する.
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