研究課題/領域番号 |
61850132
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 明 大阪大学, 溶接工学研究所, 助教授 (70110773)
|
研究分担者 |
平田 好則 大阪大学, 工学部, 助手 (00116089)
吉川 孝雄 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (00029498)
大村 悦二 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (90144435)
|
キーワード | プラズマジェット / ガストンネル / ボルテックス / 高エネルギー密度 / プラズマ溶射 / 高品質コーティング / セラミックス |
研究概要 |
当該年度は、ガストンネル型大出力プラズマジェットの開発とその工学的応用に関する研究の取纏めを行い、以下の成果を得ている。 1.前年度に引き続きガストンネル型プラズマジェットの性能試験を行い、電流・電圧特性、熱効率などの実験データを通して、大出力化に伴う問題点を検討した。電極の消耗によるトーチの寿命、及び電極間の絶縁等の問題を改善するためのトーチの改良を行い、とくに溶射用トーチについては良好な結果を得ている。 2.ガストンネル型プラズマジェットの応用としてセラミックスのプラズマ溶射を行っている。作製した溶射皮膜品質の評価のため、高速ディジタル画像処理装置による、高速かつ精度よい気孔率測定法を用いて、ガストンネル型プラズマ溶射装置によるセラミックス皮膜の気孔率を測定し、ビッカース硬度の測定と合わせて、アルミナ皮膜などの溶射皮膜の特性を明らかにした。 3.ガストンネル型プラズマ溶射装置で作製したセラミックス皮膜において品質の保証される適正溶射条件領域について検討するとともに溶射粒子の付着特性と溶射皮膜品質との関連を明らかにし、これを適正溶射条件領域を判定する方法として確立した。 4.高機能性皮膜の作製として、高硬度セラミックス皮膜の作製を試みたが、非常に硬度の高い皮膜を得ることができ、その構造、および形成メカニズムについて検討した。その結果、結晶粒の微細化によって高硬度がもたらされることが明らかになった。 今後、ガストンネル型プラズマジェットの大出力化を検討するとともに、その応用として特に、高機能性皮膜の作製に関する研究を引き続き行なう。さらに、その他、金属材料の表面処理、溶解などへの適用研究を進める。
|