研究課題/領域番号 |
61850139
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柘植 新 名古屋大学, 工学部, 教授 (60023157)
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研究分担者 |
平田 幸夫 豊橋技術科学大学, 助教授 (10126948)
松本 幸三 名古屋大学, 工学部, 教務職員 (80109305)
大谷 肇 名古屋大学, 工学部, 助手 (50176921)
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キーワード | 超臨界流体クロマトグラフィー / 超臨界流体クロマトグラフィーー質量分析法直結システム / ポリエチレングリコール / エポキシプレポリマー / オリゴマー |
研究概要 |
本研究では、これまで開発してきたLCとGCの長所を兼ね備えた超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)と質量分析法(MS)の直結システムを、ポリグリセロール脂肪酸エステル、低分子ポリスチレンおよびフェノール、ボラック型のエポキシプレポリマーなどのオリゴマー領域の高分子物質のキャラクタリゼーションに適用した。オリゴマー分離に及ぼすSFCの測定諸条件の影響を調べるために、ポリエチレングリコール(PEG-400)について、50〜70℃の異った温度で、140〜300気圧まで圧力プログラミングして、オリゴマーの分離挙動の変化を測定し、溶媒(ジクロルメタン)ピークはカラム温度を低くするにつれて遅れるのに反して高分子のオリゴマー成分は全く逆の傾向を示すことがわかり、目的に応じて最適条件の設定を変化させる必要があることが判明した。一方、75〜190℃の異った温度で、密度フログラミング(0.3〜0.7g/cm^3)する際のオリゴマー成分の溶出挙動を調べ、低分子画の成分の分離が高分子画成分に較べて、より顕著な温度効果を受けることが判明した。この他、キャピラリーカラムの固定相液体(化学結合型)の極性が分離に及ぼす効果を、高級アルコール(セチルアルコール)と炭化水素(オクタデカン)について基礎検討を行い、これまでGCについて得られていると同様な傾向があることを確認した。そして、極性の強いシアノプロピル化学結合型のカラムを用いるSFCで、ノボラック型エポキシプレポリマーやポリスチレン-360などのオリゴマーの分離を行うことに成功した。特に後者の、スチレンオリゴマーでは、テトラマー以上の成分に存在することが予想されていたジアステレオマーの分離が観測され、SFCがオリゴマー領域での分離に優れていることを実証した。
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