研究課題/領域番号 |
61850143
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
田中 雅美 近大, 理工学部, 教授 (70081312)
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研究分担者 |
柏 保介 泉陽硝子工業株式会社, 開発室, 研究員
白金 一浩 岡村製油株式会社, 技術部, 研究員
吉田 元昭 日本板硝子株式会社, 中央研究所, 主席研究員
伊藤 征司郎 近畿大学, 理工学部, 助教授 (40088448)
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キーワード | 微粉体 / 微粒子 / 金属酸化物 / コロイド / 湿式粉体合成 |
研究概要 |
1.新しい液相反応による酸化物超微粉体の合成条件の解明 まず含水酸化アルミニウムのヒドロゾルに界面活性剤を加えて酸化物超微粒子と結合させ、さらに有機溶媒を添加してフラッシングを行ったのち、有機溶媒を除去し、減圧乾燥を行って酸化アルミニウム-界面活性剤系複合超微粉体を得るための諸条件を定量的に調べ、生成ゲルの解膠条件、界面活性剤の種類や添加量と酸化物超微粒子捕獲率の関係、有機溶媒の種類とフラッシング効率等を解明した。同様に含水酸化ジルコニウム超微粉体の液相反応による合成法を明らかにした。異種金属酸化物の混合系については、ゾル生成の水素イオン濃度域が互に大きく離れている酸化バリウム-酸化チタン系などに上と類似の合成反応を適用することが困難であった。 2.新しい液相反応による酸化物超微粉体のキャラクタリゼーション 上記の反応によって合成した酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムと界面活性剤との複合超微粉体は、アモルファス状態であり、室温〜180℃の温度域で自由水と構造水の脱離が起こり、200〜250℃でドデシルベンゼンスルホン酸塩等の界面活性剤が分解し、金属酸化物成分は500℃付近の温度まで加熱してもアモルファス状態を保持していることが、高感度高温示差走査熱量計、熱分解ガスクロマトグラフ(ともに補助金による購入備品)、示差熱分析、X線回析測定などの結果から明らかになった。 3.新しい液相合成法による複合酸化物超微粉体の応用特性の検討 酸化チタン-酸化アルミニウム系複合酸化物超微粉体の電極触媒能を調べるために導電性の調節を試みる過程で、その系による白色皮膜の形成が可能であることを見いだし、陽極酸化皮膜を形成させたアルミニウム板を水和酸化チタンのゾル中で二次電解して酸化皮膜の細孔中に水和酸化チタンを析出させる白色皮膜形成法を開発した。
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