研究概要 |
昭和61年度に研究された高専用化学工学学習システムは次の通りである。 1 汎用化されたサブルーチンの開発 連立一次方程(5種),非線型方程式(11種),近似と補間(5種),数値微分と数値積分(5種),微分方程式(11種)の解法についてのFORTRAN 77による汎用化されたサブルーチンを作成した。そしてこれを利用した化学工学演習用プログラムを多数開発し、その一部を著書として公刊した。プログラム開発にあたっては、パーソナルコンピュータと周辺機器(購入品)を電子計算機センターのホストコトピュータと回線で接続し端末装置として利用した。 2 コンピュータグラフィックスの開発 普通目盛,半対数,両対数および三角座標のグラフ作成の汎用化されたBASICプログラムと、化学工学実験のデータ処理のためのプログラムを多数開発した。さらに、パーソナルコンピュータとビデオ関連機器(VTR,ビデオコンバータ,イメージメモリ,イメージスキャナ等は購入品)との接続については、パソコンのグラフィックスをVTRに移すことによる化学工学学習プログラムは数本完成した。来年度は、ビデオ映像をパソコングラフィックスに移すこととタッチスクリーンを利用した学習システムを開発する予定である。 3 データベースとシミュレータの開発 小型ではあるが、熱力学定数のデータベースを作製した。これを利用した反応平衡,化学平衡の計算結果をグラフィッス表示するプログラムを作成した。以前に作成された吸着,蒸留,反応過程のビジアル・シミュレータを高専学生レベルに適した化学工学学習用に改造中である。来年度はデータベースの規模をさらに拡充する予定である。
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