• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

高速流動層による直接還元製鉄プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 61850167
研究機関東京大学

研究代表者

吉田 邦夫  東大, 工学部, 教授 (70010808)

研究分担者 提 敦司  東京大学, 工学部, 助手 (00188591)
キーワード高速流動層 / 直接還元製鉄プロセス / セグリゲーション
研究概要

大型溶鉱石による大量生産方式が全く国際的競争力を失った現在、わが国の製鉄業は低品位の微粉鉱石を処理することができ、生産量の調節が容易で、しかも石炭のガス化をも行ってエネルギー生産装置にもなる高効率の新しい還元プロセスの開発を必要としている。本研究は、そこで微粉鉄鉱と微粉砕された石炭粒子を高速流動層で流動させながら鉄の還元と石炭ガス化を同時に行う複合機能プロセスを開発しようとするものである。
本年度は、下記の実験を実施し、所定の成果を得た。
(1)高速流動層におけるガスと粒子の混合機構の解明
内径20cm、高さ5.5mの装置に、トレーサとして蛍光染料を塗布した微粉を導入して、ガスの半径方向の速度分布を測定し、塔中央部は平均流速以上の高速で吹き抜け、壁面では流下する粒子に引きずられて下向きの流速を有することを見い出した。一方、光学繊維を用いた検知器によって粒子のホールトアップ測定を行い、大部分の粒子は壁面近傍を下降し、塔中央部に僅かの粒子が浮遊することを見い出した。
(2)高速流動層セグリゲーションの解析
内径10cm、高さ5.5mの装置で、鉄鉱石と砂粒子の2成分混合系を流動させて、両者の混合と分級状況を調べて、高速流動状態になる程に粒径や比重が異なる粒子系でも混合が良くなることが見い出された。
(3)高温流動層による還元実験
内径3cm、高さ1.5mの反応管を大型電気炉で加熱して高速流動層を構成し、60〜100メッシュのブラジル鉄鉱石を高速の水素ガスで還元する実験を実施した。反応管出口で窒素ガスを導入して反応を停止させて、ガスと粒子の反応率を測定した。温度800〜1000℃で、ガス流速、粒子滞留時間など操作条件と還元率との関係を求めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Yoshida;H.Mineo: Proceedings of the lst Korea-Japan Symposium on Fluidization,Seoul,Aug.(1987)

  • [文献書誌] Kunio Yoshida ed.by L.K.Doraiswamy: "Chap.3 Fast Fluidized Beds Transport Phenomena in Fluidized Beds," Elsevier Pub.Co., (1987)

URL: 

公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi