研究課題/領域番号 |
61850171
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
山根 幹也 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80182591)
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研究分担者 |
村山 精一 日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
西尾 和憲 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (10017436)
半場 哲 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10181033)
MURAYAMA Seiichi Central Research Laboratory,Hitachi Ltd.
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 時間分解分光 / パルス放電 / パルス電源 / 再結合スペクトル / 水銀-アルゴン混合気体 / アフターグロー |
研究概要 |
プラズマの時間分解分光装置を試作した。得られた成果は次の通りである。 (1)ディジタル論理回路によるパルス制御回路と高速パワーMOSFETをスイッチング素子とした出力回路から構成されたパルス電源を時間分解分光装置に導入した。パルス幅、パルス間隔、パルス電流の可変制御は従来のパルス電源においても実現されていたが、本電源は集積回路素子を用いてコンパクト化され、かつその機能の拡張強化が容易に行われる点に特色がある。また半導体素子で実現できる最高速のスイッチング性能を具備している点も誇れる性能である。 (2)パワーMOSFETをはしめてプラズマ発生用パルス電源に適用して、立上がり時間、立下り時間ともに<1μSの制御された電力パルスを出力した。小出力プラズマを発生させるには小容量素子を用い、大出力プラズマを発生させるには大容量素子を用いるなど適切な素子の選択が必要なることを明らかにした。以上の成果は電気学会論文誌(平成元年6月号)に掲載予定。 (3)パルス放電プラズマからの放射をボックスカー・インテグレータを用いて1時間分解分光の実験を遂行した。水銀アルゴンパルス放電プラズマの特定時刻のスペクトルを取得し、主要スペクトル線の波形を再現することができた。このらうな実験結果が得られたことは本試作装置がプラズマ中の反応、粒子の衝突素過程を解明する診断装置として利用されることを実証したと考えられる。この成果は電気学会論文誌(平成元年6月号)に掲載される予定。 (4)パルス放電で作られる反応中間体等を吸光実験で検出する目的をもって同期遅延パルス発生回路を設計、これを現有パルス電源に付加して機能の拡張強化を図った。従来の閃光分解分光に匹敵する斬新な装置になり、産業界への貢献も大きいものと確信している。
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