研究課題/領域番号 |
61860004
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
島村 和夫 岡山大, 農学部, 教授 (70032969)
|
研究分担者 |
弦間 洋 筑波大学, 農林学系, 講師 (70094406)
水谷 房雄 愛媛大学, 農学部, 助教授 (20026595)
石田 雅士 京都府立大学, 農学部, 助教授 (50046463)
久保田 尚浩 岡山大学, 農学部, 助教授 (70033272)
岡本 五郎 岡山大学, 農学部, 助教授 (30026611)
|
キーワード | モモ;矮性台 / 主幹形 / ユスラウメ台 / 養分吸収 / 渋味とポリフェノール / プルナシン / 繁殖 |
研究概要 |
1.モモを主幹形に育てる場合、副梢が30cm伸びた時に基部2葉まで切り返すのが側枝形成に最も良かった。 2.ユスラウメ台及び共台の'山陽水密桃'を11月から1年間、N83ppmを含む液肥で養液栽培(れき耕)した結果、ユスラウメ台樹は共台樹よりも冬季のP、Mg吸収量は多かったが、開花期からの各無機成分の吸収が極めて不活発で、新梢と幼果の初期生育が弱かった。共台樹では硬核期からの各成分の吸収が急増し、新梢の2次伸長が旺盛であっった。したがって、ユスラウメ台樹では開花期前後の肥効を強める施肥体系が必要と考えられる。 3.モモ果実の渋味発生は台木や品種により異なるが、硬核期にフェノール含量が最大となり、この時のPAL活性が著しく高く、その基貨であるL-フェニルアラニンが少なかった。したがって、フェノール合成にはこの代謝系が密接に関与しているものと考えられた。 4.ユスラウメ台と接木不親和性を示す品種でも、親和性良好な'山陽水密桃'の上に接いだ場合(中間台利用)、現在のところ良好な生育をしている(継続調査)。 5.根中のプルナシン含量の季節的変化を、ユスラウメ台及び共台の8年生'山陽水密桃'について調査した結果、ユスラウメ台樹では冬季に高く、3〜4月に低くなり、5〜6月に再び増加し、その後減少する傾向を示した。共台樹では冬季に高く、その後漸減し、7月に最低となり、その後漸増した。 6.ユスラウメ台及び共台の'山陽水密桃'について、【^(13)C】を用いて硬核期に同化産物の転流・分配を調査したところ、果実への【^(13)C】の転流は共台樹よりもユスラウメ台樹で大きかった。 7.サンドチェリー(P.besseyi)の継代培養時にMn濃度を基準の4倍に高めた区で発根率及び根の成長が優れ、増殖期間の短縮に有効であった。 8.農水省育成のセンチュウ抵抗性台木では筑波4号及び6号の緑枝ざしの発根率が高く、7月ざしがよかった。
|