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1986 年度 実績報告書

高感度脂質分子種分析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61860008
研究機関京都大学

研究代表者

鬼頭 誠  京大, 食糧科学研究所, 教授 (60027183)

研究分担者 成田 宏史  食糧科学研究所, 助手 (30155999)
キーワード高感度脂質分子種分析法 / リン脂質分子種 / 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
研究概要

(目的)ライフサイエンスやバイオテクノロジーなどの分野で生体膜は重要な研究対象となっている。細胞膜レセプターや脂質2重層の構造と機能の解明が急がれており、1985及び1986年度のノーベル賞がこの分野の研究に与えられている。本研究では、従来からアイソトープにのみ頼って行われてきた生体膜脂質の代謝研究の限界,すなわち膜脂質分子種の質量変化を定量的に追跡することの不可能さを克服するために、高感度分子種分析法を開発することを目的とした。
(成果)生体膜よりリン脂質を抽出・分離したのち、ホスホリパーゼCにより極性頭部を除きジラジルグリセロールを調製し、これをピリジン中で3.5-ジニトロベンゾイルクロリドと短時間反応させてジニトロベンゾイルジラジルグリセロール(DNBC-DG)を得た。回収率は94.2%であった。移動層にアセトニトリル/2-プロパノール(80120)を用いるODS逆相HPLCでDNB-DGを254nmで分析した。飽和,モノ-,ジ-,トリ-,ポリ-エン分子種は良好な分離を示した。そして、個々の分子種の定量分析を行ったところ、分子種の種類とは無関係に10〜500ピコモルの範囲で同一直線が得られた。したがって、補正することなくすべての分子種の絶対量をHPLCによって求めることができることが明らかとなった。また、ジアシル型,アルキルアシル型,アルケニルアシル型のいずれのタイプの分子種も完全に分離定量できることを示した。これらの成果に基き、各種生体膜試料に対する応用面の研究を現在行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Kito;H.Takamura;R.Urade;H.Narita: Journal of Biochemistry. 98. 327-331 (1985)

  • [文献書誌] H.Takamura;H.Narita;R.Urade:M.Kito: Lipids. 21. 356-361 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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