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1986 年度 実績報告書

植物病原菌毒素の生産と植物保護への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61860010
研究機関北海道大学

研究代表者

坂村 貞雄  北海道大学, 農学部, 教授 (10001372)

研究分担者 佐藤 博二  北海道大学, 農学部附属農場, 助教授 (20002074)
市原 耿民  北海道大学, 農学部, 助教授 (20000820)
キーワード植物病原菌毒素 / ジャーファメンターによる発酵生産 / ビート廃糖蜜 / ベーテノン / アフィデコリン / ディプロディアトキシン / アズキ落葉病 / 抗菌物質
研究概要

植物病原菌産生の毒素は、そのユニークな化学構造と生理活性に大きな関心が寄せられ、除草剤の開発、毒活性を利用した細胞選抜等の新しい農業面への応用が期待されている。
本研究で、われわれは特定した植物病原菌毒素の発酵生産と、毒素そのもの、あるいわ同族体の合成並びにそれらの生理活性、さらには弱毒性植物病原菌処理によって、宿主植物に誘導的に生成される抗菌物質の単離、構造解析を行った。
1.農産副生物であるビート廃糖蜜を栄養源として、ジャーファメンターを使用して、甜菜じゃのめ病菌を培養し、静置培養の場合と比較したところ、アフィデコリンが著しく増加し、ベーテノン類の生成は不良であった。べーテノン類の生合成基質であるメチオニンの添加も効果なかった。また、馬鈴薯でんぷん製造廃液を培地とした毒素生産は成功せず、副原料など今後の検討課題である。一方、アフィデコリン、ベーテノンを安息香酸誘導体として、HPLCを用いて迅速、簡便に毒素を定量する方法を確立した。
2.ベーテノン類中生物活性の強いCをリード化合物とし、関連化合物の合成を行った。まず、Diplodia maydisに感染したトウモロコシからのマイコトキシン、ディプロディアトキシンの合成に成功し、同時に平面構造のみ提出されていた本物質の全立体構造を確定することが出来た。さらに、量的供給を考虜した酵素法や光学分割法を適用して改良合成法を検討した。
3.宿主アズキ植物体を、アズキ落葉病菌の弱病原性菌(タイプB)で前処理後、病原性のタイプA菌を強制注入した場合、落葉病の病徴発現が抑えられること、またタイプB菌で処理したアズキ植物根から誘導的に生成される新化合物2種をふくむイソフラボノイドおよびフェノール性化合物等20種の抗菌物質を単離、構造を明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akitami Ichihara;Hirokazu Kawagishi;Naohisa Tokugawa;Sadao Sakamura: Tetrahedron Letters. 27. 1347-1350 (1986)

  • [文献書誌] naoki Abe;Hiroji Sato;Sadao Sakamura: Agricultural Biological Chemistry. 51. 349-353 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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