研究分担者 |
松下 克己 東京大学, 農学部, 助手 (00012039)
寺崎 誠 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (20111586)
二村 義八朗 東京大学, 農学部, 助教授 (60011897)
清水 誠 東京大学, 農学部, 助教授 (00011883)
根本 敬久 東京大学, 海洋研究所, 教授 (00013558)
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研究概要 |
本航走連続卵・稚仔採集器は、基本部分として、海水導入部(本体)、本体を水深30mまでに潜航させるためのデプレッサー、および海水を導き上げる揚水管の3部分から成る。本年度においては、各部についての基本設計と一部についてのプロトタイプの製作を行なった。 (1)デプレッサーの設計・製作 デプレッサーの翼形にはさまざまなものがあるが、U.S.A.NASA開発のG【III】-2型が最も揚抗比が高く、また、曳航安定性の良いものであった。本研究においては、この型を採用し、翼長1m、翼幅30cm、設計潜航力約300kgについて、モールドを製作し、FRPにより作成した。このプロトタイプを用いて、東大海洋研白鳳丸(KH-86-4次航海)、東大理学部附属実験所所属船により、翼形のみの曳航試験を実施した。尾翼(本体部分)がなく、姿勢制御が行なえないため十分な潜航力を示せなかったが、船速約5kt、曳航ワイヤー30mで傾角30度(推定水深15m)を一時的ではあるが達成し得た。 (2)揚水管の設計 揚水管は、曳航用ワイヤ(φ6mm),流量計,深度,曳航速度等のデータの通信線を電力線を内臓する。形状抵抗、後流抵抗を減らすために流線形とし、曳航用ワイヤー,通信線,揚水空間等を合成ゴムにより一体成型することとした。表面抵抗を減らすためにプラスチックフィルムによるコーティングを施す。現在、製作を依頼中である。 (3)海水導入部の設計 当初は、カプラン水車による揚水能力の補助を考えていたが、抵抗を減らすために電力の供給が揚水管を通して容易に行なえるなどの点から水中ポンプによる揚水補助をまず最初に行なうこととした。
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