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1986 年度 実績報告書

内服可能なレニン阻害剤の開発とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 61870036
研究機関愛媛大学

研究代表者

国府 達郎  愛媛大, 医学部, 教授 (90028324)

研究分担者 村上 英紀  愛媛大学, 医学部, 助手 (90110832)
高田 泰治  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (20127898)
西村 一孝  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (70036482)
日和田 邦男  愛媛大学, 医学部, 助教授 (00108391)
キーワードヒトレニン / トリペプチドレニン阻害剤 / スタチン
研究概要

レニン・アンジオテンシン系は生体における血圧と体液電解質の重要な調節系である。最近開発されたアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は本態性高血圧患者においても単独投与の成績で65〜70%の患者に降圧が認められ、本態性高血圧患者の血圧上昇は主にレニン・アンジオテンシン系の亢進状態によっている可能性が推定される。しかし、ACEは降圧系のカリクレイン・キニン系にも関与しており、カリクレイン・キニン系が降圧にどの程度関係しているか不明である。従ってレニン系のみを抑制するレニン阻害剤の開発は治療薬としてのみならず、レニン・アンジオテンシン系の高血圧維持機構を解明する上で重要な研究手段を提供することになる。
そこで私達は最近のレニン酵素の研究の成果をふまえて、ヒトレニンに対し、酵素及び種属特異性の高い阻害剤の開発研究を進めてきている。既に私達はスタチンを含有するジペプチドあるいはトリペプチドの中で、ヒトレニンに対し阻害定数が【10^(-9)】Mと強力ないくつかの化合物を合成した。しかし、これらの化合物はいずれもヒトとサルには強力な阻害作用があるが、ラットやウサギなどの動物のレニンには阻害作用が弱く、動物実験を行うわけにはいかなかった。更に水溶性を高め、しかも他の動物のレニンにも強い阻害作用を示すES-1005(binaphthyl-methyl-acetyl-His-Sta-Leu-lysinol)を合成した。ES-1005はヒトレニンに対するKi値が2.4×【10^(-9)】Mと阻害作用は強く、ラットを除くイヌ,ウサギなどの動物レニンに対してもKi値は【10^(-8)】Mオーダーであった。また、レニンと同じアスパラギン酸プロテアーゼであるペプシンやカテプシンDに対して活性の半分を抑制する濃度は【10^(-6)】Mオーダーと比較的レニンに特異性の高い阻害剤であった。次年度は主にウサギやマーモゼットを用いたin vivoの実験と更に消化管からの吸収のよい、しかも持続性のあるレニン阻害剤の合成を試みる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tatsuo Kokubu;Kunio Hiwada;Eiki Murakami,et al.: Journal of Cardiovascular Pharmacology. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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