研究課題/領域番号 |
61870037
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 元臣 九大, 医学部, 教授 (60037322)
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研究分担者 |
多治見 司 九州大学, 医学部, 講師 (40136461)
友池 仁暢 九州大学, 医学部, 講師 (90112333)
金出 英夫 九州大学, 医学部, 講師 (80038851)
竹下 彰 九州大学, 医学部, 助教授 (30038814)
居石 克夫 九州大学, 医学部, 教授 (70108710)
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キーワード | 急性心筋梗塞 / 突然死 / 冠動脈攣縮 / 狭心症 / 動物モデル |
研究概要 |
1.ゲッチンゲン種ミニ豚に高コレステロール食を与え、血清コレステロール濃度を400mg/dlまで高めその状態を3-6か月間維持する事が出来た。しかしこの様なミニ豚においても冠動脈造影で有意の狭窄を再現性良く作る事は困難であった。又、血清コレステロール濃度が高値であっても心電図に虚血性の変化を生じるほどの攣縮を生じる頻度は従来の誘発法(Circulation1986発表)に比べ高かくなった。 2.そこで動脈硬化を助長するため更に内皮剥離枝に限局してX線を照射した。1回当たり1500ラドとし、内皮剥離後3,4か月目に各一回照射し、5か月目に冠動脈造影を行ない血管の反応性を検討した所、内皮剥離部はヒスタミンよりもむしろセロトニンの投与によって過剰に収縮し、8例中7例に心筋虚血発作を起こした。ヒスタミンやセロトニンによって誘発された冠動脈攣縮に引き続き心室細動によって突然死することを2例に認めた。 3.冠動脈攣縮によって冠動脈内皮細胞が剥離したり、血小板の粘着凝集が起こるかについて検討したが、それらを認めなかった。しかし、攣縮部に白血球の付着、侵入や稀乍ら出血を示す像を認めた。現在、これらと血栓形成、心筋梗塞の発生との関連について検討中である。 4.日本白色家兎の系列であるWHHL(Watanabe hereditary hyperlioidemic rabbit)を交配し、心筋梗塞と突然死を発症し易い系統を育種選別する試みを開始した。
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