研究課題/領域番号 |
61870058
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
阿久津 哲造 国立循環器病センター研究所, 副所長 (40150221)
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研究分担者 |
野田 裕幸 国立循環器病センター研究所, 室員 (20183551)
木下 正之 国立循環器病センター研究所, 室員 (00183301)
中谷 武嗣 国立循環器病センター研究所, 室員 (60155752)
高野 久輝 国立循環器病センター研究所, 部長 (60028595)
高谷 節雄 国立循環器病センター研究所, 室長 (40154786)
KONISHI Tsutomu Osaka Electrical and Communication University
UMEZU Mitsuo National Cardivoascular Center
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 経皮システム / モーター駆動全人工心臓 / 左右同時抵出式人工心臓 / システム効率 |
研究概要 |
[目的]:駆動装置をも含めて体内埋込み可能な全置換型人工心臓の開発とその評価。 空気駆動人工心臓の短所である患者の自由の束縛や駆動ラインを介して起こる感染等の問題を解決する目的で、モーター駆動人工心臓の試作開発を行った。モーターのパワーは経皮的に高周波(約100KHz)で体内に伝送し、体内で直流変換して、その一部は体内のバッテリーに貯え、モーターに入力するようにした。モーター駆動人工心臓は、左右人工心臓(プッシャープレート型)の間に駆動装置を取り付けて小型化できるようにした。モーターはDCブラッシュレスモーターを使用し、モーターの回転運動を左右の直線運動に変換するシステムとして、シリンドリカルカムの開発を行った。カムは、円筒形で、内面に溝が作製されており、その溝にそってカムフォロワーがすべり運動をすることによって直線運動に変換できるようにした。このシステムの特徴は自然心臓と同じように左右の人工心臓も同時に拍出できる点にある。モーター、アクチュエータと2個の人工心臓を含んだ重量は約800gで、外径90mmで長さが約80mmの円筒形である。循環ミュレーターを使用してシステムの性能テストを行った結果、右後荷25mmHg、左後負荷100mmHgに対して最高拍出量9L/mmが得られた。人工心臓の効率は約15%で、モーターへの入出力パワーはやく15〜20ワットである。また、経皮伝送装置と組み合わせてテストした結果、満足する結果を得た。現在、耐久性について検討中であるが、カム溝とカムフォロワーのすべりベアリングの面での疲労が一番の問題で、最長運転時間は約10日である。
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