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1986 年度 実績報告書

外耳道圧負荷による平衡機能検査システムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61870068
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

渡辺 いさむ  医科歯科大, 医学部, 教授 (80039479)

研究分担者 石田 博義  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30168231)
大久保 仁  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (30014111)
キーワード平衡機能検査 / 外耳道圧負荷検査 / 瘻孔症状 / 仮性瘻孔症状(Hennebert症候) / 前庭機能検査 / 内耳窓破裂 / 外リンパ漏 / メニエール病
研究概要

研究目的:平衡機能検査法の一種として古くから知られている瘻孔症状検査は、外耳道圧負荷による眼振発現の有無を検査法であるが、その負荷方法および平衡機能の観察方法が定量化されなかったために、応用範囲は限られた疾患(迷路炎・先天梅毒など)に止まっていた。これを再検討し、定量化し、正常と異常の区別を明らかにすると共に、臨床例の集積と実験データとの総合から本検査法の意義を明らかにして、新らしい検査システムを開発することを目的としている。
研究方法:耳疾患,運動障害のない健康成人10例および各種平衡障害40例を対象として、両外耳道に挿入したカフつきチューブを介して200ないし600mm【H_2】Oの圧変化を3〜10秒間負荷した際の足踏み運動への影響および立位重心動揺の加算平均による偏倚の有無を観察記録した。
今年度の研究成果:正常者に対する外耳道圧負荷は、上記の範囲内であれば、被検者にほとんど不快感・疼痛・めまいなどを与えることはなく、また足踏み軌跡の分析においても運動の破綻や著明な偏倚は認めなかったが、くわしい分析により左耳減圧刺激時にのみ足蹠の接地時間の左右差をみとめた。これに対し、めまい症例にはしばしば負荷による著しい偏倚や運動の破綻がみとめられ、反応の左右差も著しい所見がみられた。一部の症例については試験的に鼓室を開放して、内耳液の漏出(内耳窓破裂)や、耳小骨連鎖の圧迫によるめまい感や眼振の発現を見出し、治療法の手がかりをうることができた。立位重心動揺についても、正常例においては左右外耳道刺激の差はみられなかったが、メニエール病などの臨床例においては高率に左右差がみとめられた。
今後の研究方針:正常および病的症例についてのデータを追加すると共にその解析方法にも検討を加えたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 渡辺〓,石田博義,大久保仁,新関泰夫: 姿勢研究. 6. 93-100 (1986)

  • [文献書誌] 渡辺〓,石田博義,大野文夫,柳田則之,中島務: 治療学(Biomedicine and Therapeutics). 17. 537-540 (1986)

  • [文献書誌] Okubo J.;Watanabe I.;Ishida H.;Kotaka,S. ed,Bles W;Brandt RH.: ""Posture and Gait in Me´nie`re´s Disease"(P.113-126)in Disorders of Posture and Gait" Elsvier(Amsterdam), 392 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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